著者:勝見明/鈴木 敏文/野中 郁次郎
発売元:宝島社
感想
鈴木家マンセー
ある意味宗教がかっている面は否めませんが、日本の流通業界にあって鈴木敏夫氏というのはやはり天才であり、レジェンドであるということが分かる本ですわ。
そんな鈴木敏夫氏の名言が散りばめられていて、やっぱこの人は天才なんだと思ふ。
で、この人のもとで働いてみたいけれど、働いてみたくない気にも襲われるw
例えば27ページ
”作業”と”仕事”とではどこに違いがあるのか。作業は予め正しい答えが判っていて行うのに対し、仕事は自分で答えを出していかなければなりません。
とか
58ページ
POSが出すのは”昨日の顧客”のデータであって、”明日の顧客”のデータは出してくれない。”明日の顧客”のニーズ、明日の売れ筋は人間が仮説を立てるものであり、POSは基本的には仮説が正しかったかどうかを検証し、次の仮説へとつなげていくためのものなのです。
これが、セブンイレブンの真髄だと思う。
イオンも、ローソンも、ウォルマートも、データで未来を予測しようとしている。
できなくはない。
でも、その精度は仮説よりも劣る事が多い。
予測の精度をあげようとすればするほど、インフラへのシステム投資がかさむ。
しかし、仮説検証用のインフラはそこまで金はかからない。
人間の頭を徹底的に使って、PDCAを速く回すのがセブンイレブン。
数学に未来を予測させようとしているのが、他の企業。
なのでしょうな。
そういう理解だわ。
だから64ページに
仮説を立てるには先行情報を集めよう
ってあるのよね。
先行情報の代表例とは天気予報ですな。
人間の購買行動に影響を与える情報はなにか?
人間の購買行動の結果が現任となっておきる遅攻情報ばかり集めても意味がない。
最近はやりのビッグデータって結局、遅行情報の集まりな気がしてならないのよね。
だから、仮説力が必要。
だから72ページに
仮説を信じて挑戦するか、失敗を恐れて妥協するか
とあるのよね。
仮説なんてどこまで頑張ったって100%当たらないのだから。
でも、どこまで99.99999%に近づけるのか?
でも、失敗なんだよ。
そこが感じられるか、わかるかどうかだよね。
セブン‐イレブンの16歳からの経営学 (宝島社文庫 604)
- 作者: 勝見明
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2008/01/11
- メディア: 文庫
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