カンマニのWEB銭

マンガ「グラゼニ」が大好きな、ウェブ系の何でも屋さん「カンマニ」が綴る、仕事とか、読んだ本のこととか、日常とか、世の中に関する忘備録。

儲かる顧客のつくり方 (Harvard Business Review Anthology)

編集:ダイヤモンドハーバード・ビジネス・レビュー編集部
発売元:ダイヤモンド社

 

目次

まえがき———顧客満足、顧客ロイヤルティ、そして顧客の収益率


第1章◎ロイヤルティ・リーダーシップ
 ベイン・アンド・カンパニー名誉ディレクター フレデリック・F・ライクヘルド

ロイヤルティ・リーダーの優位性
ロイヤルティを高める六つの原則
トップの誠実さがロイヤルティを育てる
章末◎ロイヤルティ測定テスト


第2章◎顧客ロイヤルティを測る究極の質問
 ベイン・アンド・カンパニー 名誉ディレクター フレデリック・F・ライクヘルド

たった一つの究極の質問
ロイヤルティの経済効果
ロイヤルティを測定するうえでの問題点
顧客は三種類いる
利益成長率との相関性を検証する
誹謗者の影響力
アンケートの中身を変える
推薦者を増加させる
章末◎推薦者の正味比率


第3章◎一〇〇パーセントの顧客満足を届けるマネジメント
 エルム・スクエア・テクノロジーズ社長 トーマス・O・ジョーンズ
 ハーバード・ビジネススクール教授 W・アール・サッサー・ジュニア

みんな顧客満足度の調査結果を誤解している
顧客満足度と顧客ロイヤルティの相関関係
顧客満足度情報の活用
章末◎顧客行動の変化を把握する方法
章末◎顧客ロイヤルティを測定する三つの方法
章末◎伝道者とテロリスト:企業の最良の友と最悪の敵


第4章◎「離反顧客」分析からの学習
 ベイン・アンド・カンパニー名誉ディレクター フレデリック・F・ライクヘルド

なぜ「逃げた顧客」を把握できないのか
顧客ロイヤルティと収益
王道は失敗を分析すること
離反顧客の正体を探る
コア・カスタマーはだれか
離反を引き起こした本当の理由は何か
適切な従業員に適切な教訓を学ばせる
失敗の分析を組織の「知恵」として埋め込む
章末◎顧客満足度の罠
章末◎離反の原因を根絶する——エブリ・バンクの研究


第5章◎eロイヤルティのマネジメント
 ベイン・アンド・カンパニー 名誉ディレクター フレデリック・F・ライクヘルド
 ベイン・アンド・カンパニー バイス・プレジデント フィル・シェフター

ロイヤルティ重視は、eコマース経済の必然
ロイヤルティの経済法則
ロイヤルティの頼もしい営業力
ゲームのルールは価格ではなく信頼
信用を得るためのサイトの高い壁
顧客は慎重に選ばなければならない
オンライン顧客をタイプ別に評価する
潜在購買力の一部しか獲得できていない
ロイヤルティの主な決定要因
あらゆる取引を通して築かれる顧客との絆
「真実の瞬間」といえるもの
章末◎複雑な商品を顧客が理解しやすいようにグレインジャーが取った方法


第6章◎ロイヤルティ神話の死角
 INSEAD 助教授 ベルナー・ライナルツ
 コネチカット大学 経営大学院教授 V・クマー

ロイヤルティ信仰の虚々実々
ロイヤルティは本当に利益ももたらすのか
顧客性向を知るモデル
顧客管理の四タイプ
利益とロイヤルティの相関を忘れるな


第7章◎カスタマー・シナリオ
 パトリシア・シーボルト・グループ CEO パトリシア・B・シーボルト

顧客ニーズを包括的につかむカスタマー・シナリオ

(1)ナショナルセミコンダクター
エンジニアを自社サイトに引きつけ自社製品に誘導

(2)テスコ
シナリオ分析に合わせて、オンラインとオフラインを連携

(3)バズゾー・ドットコム
ビジネスのアイデアを生むシナリオ分析

カスタマー・シナリオの正しいつくり方


第8章◎B2B市場の顧客ロイヤルティ戦略
 ハーバード・ビジネススクール教授 ダス・ナラヤンダス

B2B市場にB2Cマーケティングは通用しない
自社の優位性は四つに分類できる
自社の優位性を購買の意思決定者に正しく伝達する
顧客企業のロイヤルティの高低を確認する
顧客企業を四タイプに分類する
コモディティ・バイヤーを最重要顧客に変える

 

感想

儲かる顧客=ロイヤルカスタマーに関する論文をまとめた1冊。

収録されている論文は次の通り。

 

これら論文の中で面白かったのが、まず「ロイヤルティ・リーダーシップ」。
これは、野村監督の「組織はリーダーの力量以上に伸びない」という名言に通じるものですわな。その分野のロイヤルティリーダーになることが生き残る最短距離であり、そういうロイヤルティというのは、そのまま組織であって、その組織は組織のトップの力量によってしまう、と。

 

で、そんなロイヤルティ・リーダーになるためには6つの原則があるということで、それはこういうことでありますよ、と。

 

【1 トップは実践目標を公言せよ】
正しい価値観を持つだけでは十分ではない。それを明確に表現し、自分の行動で、顧客、従業員、サプライヤー、株主に周知徹底しなければならない。

【2 Win - Win関係を構築せよ】
ロイヤルティを構築したければ、競合他社を負かすだけでなく、ステークホルダーと共に勝利しなければならない
【3 強い選別意識を持て】
高いロイヤルティを誇る企業においては、そこに参加しているだけで名誉になる。ロイヤルティなのか、単に付き合いが長いだけなのか、その違いを明確にしておく必要がある。
【4 シンプル・イズ・ベスト】
この複雑な世界においては、小規模なチームによって任務と責任を明確にすることが求められている。また、意思決定の参考となるシンプルな原則が必要とされている。
【5 正しく評価し、正しく報いよ】
最も有利な条件は、最もロイヤルティの高い顧客に与えるようにしよう。最も有益なチャンスは、最もロイヤルティの高い従業員やパートナーに与えるべきだ。
【6 熱心に聞き、素直に話せ】
コールセンターやインターネット上のチャットルームなど、顧客がフィードバックを与えてくれるようなところならどこでも訪れてみよう。従業員が素直な批判を安心して口にできるようにしておく。「ロイヤルティ測定テスト」を活用しよう。自分が学んだことを説明し、どのような行動を取っていくのかをきちんと伝えよう。

 

この辺の項目を行動指針に毎日を過ごせば、ロイヤルティ・リーダーになれるかもしれませんな。

 

あと面白かった論文が「離反顧客分析からの学習」。

これも野村監督の「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」にいていますな。

 

顧客が離れていってしまった理由をしっかり把握できれば、そしてその理由(原因)を改善することができれば、自ずとロイヤルカスタマーは増えていきますよね、と。ただ、離反してしまう顧客の追跡は難しいので、その理由を探るには「インタビューしかない」というのが「おい!」ッて感じなんですが。まぁ、それはそれで。

 

ただ、いきなり離反してしまった顧客をとっ捕まえて「Why?」とやるのではなくて、コアカスタマーを定義してからちゃんとやりましょうというのが、納得感高いですな。

 

 

儲かる顧客のつくり方 (Harvard Business Review Anthology)

儲かる顧客のつくり方 (Harvard Business Review Anthology)

 

タイトル:儲かる顧客の作り方
編集:ダイヤモンドハーバード・ビジネス・レビュー編集部
発売元:ダイヤモンド社
おすすめ度:☆☆☆(ですわな)