著者:北澤孝太郎
発売元:東洋経済新報社
目次
序 章 営業リーダーの役割
第1章 優れた営業戦略とは
第2章 優れた営業戦術とは
第3章 優れた営業個人力とは
第4章 優れた組織指導とは
終 章 優れた業リーダーの志とは
感想
この本、スゲー。営業系のこの手の本はひたすら気合か、精神論、もしくは「オレはスゲー」の自慢話ばかりだったりするのだけれど、この本は違った。
営業と言うものを、ものすごく体系だてて、教えてくれる。最近、何かの本で「MBAでは、営業を教えない」的なことを言っていたけれど、いやはや、科学だよ。この本を読んで勉強できるよ。
著者はリクルートの、元トップ営業。それとも、気合と精神論だけでのし上がった営業ではない。自ら学んて、身につけた論理が、この本ではわかりやすく紹介されている。
本書のサブタイトルは「営業戦略・戦術から人間力構築まで」とある。本書の冒頭では、営業戦略、営業戦術、営業個人力向上編、組織指導編、営業リーダーの志編でのサーベイがあり、「自分が弱いのは何処か?」というのが、定量的にわかるようになっている、このサーベイで自分が弱いとジャッジされた箇所を徹底的によんでよね、と。
まぁ、そこだけ読んでもよいのですが、本書ら最初から、最後までつかえる。すばらしい。
簡単にものが売れない時代の営業日リーダーの役割を
①営業戦略の立案と実行
②営業戦術の立案と実行
③営業個人力の育成
と定義し、それぞれを高める方法を教えてくれる。
営業というと、自分の成績を達成するために営業個人が爆走してしまうことが多いけど、まずは営業先を調べろと。
営業先を下記のような塊で、調べてまとめると。
●人事関連データ
・基本情報(会社の基本情報、資本金や、事業内容、企業理念、売上、決済時期など)
・人事関連データ(社員の平均年齢、平均年収、評価制度など)
●事業計画
・中期経営計画(中経の概要)
・3C情報(Customer、Company、Competitor)
・マーケット情報(営業先の会社全体がいるマーケットと、攻める部署があるマーケット)
●組織&相関
・組織&相関(営業先の会社全体と攻める部署と、それぞれの部署のちから関係)
●課題&提案
・課題(営業先の会社全体の課題と、攻める部署の課題)
・提案(課題を解決するための提案)
これを公開情報(IRとか、プレスリリース)でベースをつくり、日々の営業活動で緻密さをあげ、最終的に受注、そして、取引の拡大を目指すと。
営業って、三河屋のサブちゃんの御用聞きではないわけだから、顧客の課題を確実に解決し続ける必要があるわけでね。
そうしないと、初回の受注だけで話が広がらない。
初回受注のみの取引が増えれば増えるほど、
いきなり一発の金額を大きく積んでしまい、リスクの塊となってしまう。
そうならないための営業方法を、ワタシはこの本から一番学びました。
タイトル:優れた営業リーダーの教科書
著者:北澤孝太郎
発売元:東洋経済新報社
オススメ度:☆☆☆☆☆(名著!)