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CRMの基本

著者:坂本雅志
発行元:日本実業出版社

 

まとめ

CRMを知らなければカスタマーサクセスは成功しないということがわかった。最近、流行りのカスタマーサクセスも、このままならバズワードとして終わりそうだしね。そうならないためにもCRMをきちんと学ぶことだ。

この本を読んだ理由

カスタマーサクセスという言葉が流行っているので、その言葉を理解するためにCRMについて学びたくなりました。

仕事に活かせるポイント

CRMとは顧客内シェアを広げること。売り上げの内訳を顧客別に識別し、識別した優良顧客を維持・育成・獲得していくことによって、経営効率を上げていくこと。

目次

第1章 なぜ、いまCRMなのか?
第2章 CRM戦略を実践する前に知っておくべきこと
第3章 優良顧客を識別し、優良顧客を明確化する
第4章 顧客接点を持ち、顧客を維持・育成する
第5章 顧客データの収集・管理から分析・活用まで
第6章 これからのCRM戦略

感想

最近、カスタマーサクセスって言葉がもてはやされていまして、いや、バズっています。個人的に「CRMと何が違うんだろう?」と、思っておりまして、自分の頭の中身を整理するために、この本を読みました。

 

CRMって顧客内シェアを広げることなんだよね。売り上げの内訳を顧客別に識別し、識別した優良顧客を維持・育成・獲得していくことによって、経営効率を上げていくこと。ここからかんがえると、カスタマーサクセスってCRMの上位概念であるとも言えるし、別物だとも言える。つまり、CRMとは同じじゃないんだよな。チャーンレートをいじろうなんて話は出てこないんだよな。でも、顧客を識別していくと、解約予備軍(離反予備軍)という顧客グループが出てくるので、そこをいじることをカスタマーサクセスすると言えるのかもしれない。

 

うん?カスタマーサクセスって何なんだろう?
とりあえず、CRMとカスタマーサクセスは、別物なんだな。

で、本題に戻りましょう。

 

CRMの実践に必要なモノは「顧客の識別」と、識別した顧客との「リレーションの構築」。これを行うことでLTVの最大化を目指す。もちろん、CRM施策のゴールはLTVの最大化でなくても良い。顧客グループのレイヤーによって、ゴールは異なってくるからね。つまり、重要なのは、CRM施策の目的を定義するってコトだね。

 

CRMに関するベーシックなことから、深いことまで紹介されているのが本書。本書には様々なCRMの事例が紹介されている。そのなから消費財メーカーということでするべき施策が「CRM7つのシナリオ」として抽出されて紹介されています。

 

①すべての顧客接点と連続可能な会員プログラムの構築
②構築した会員プログラムの顧客データーベースとしての正確さの追求
③オウンドメディア上での顧客ベネフィット(便益)の継続的な提供
④顧客データーベースの構築に基づくCRMシステム実装
⑤オウンドメディア(オンライン)と自社の商品売買(オフライン)をつなぐO2O施策
⑥会員プログラムから得られる情報の外部連携を含めた徹底活用
CMO型組織によるセールスマーケティングの一体的運営によるシームレスな意思決定力と実行力

 

で、そんな令和2年の今だからこそ、ソーシャル上でのCRMが必要となってくるということで、ソーシャルCRMに向かう5つのアプローチは、こんな感じ。

 

①傾聴戦略(Listening):ソーシャルメディア上の顧客の会話を分析する
②会話戦略(Talking):顧客間の会話に参加し、インタラクション(双方向的なcommunicationのやりとり)を展開する
③活性化戦略(Energizing):熱心な顧客を応援して他の顧客の購買行動を促す
④支援戦略(Supporting):顧客同士の助け合いを支援する
⑤統合戦略(Embracing):顧客のアイディアをビジネスに組み込む

 

CRMについて、確認し直す、基礎から学ぶには、もってこいの本ですね。

 

 

 

CRMの基本

CRMの基本

  • 作者:坂本 雅志
  • 発売日: 2014/10/23
  • メディア: 単行本