著者:ジャスパー・ウー
監修:見崎大悟
発行元:インプレス
まとめ
最近はやりデザイン思考。知っているようで、知らないデザイン思考について、ちゃんと学ぼうということで読んでみましたわ。デザイン思考の概念的な話から、デザイン思考的アプローチでプロジェクトを行う方法までしっかりと書かれている(教えてくれる)素敵な本ですな。
この本を読んだ理由
「デザイン思考」ということを、ちゃんと学びたかったことですよ。
仕事に活かせるポイント
課題を見つける・課題に気がつくという方法は、どんな業務にも活かせるポイントですよね。
目次
第1章 なぜデザイン思考が必要なのか? すべての中心には「人」がいる
第2章 デザイン思考をやってみよう デザイン思考のプロセス
第3章 ツールキットを使ってみよう
第4章 チームを活性化させるファシリテーション アクティビティーで盛り上げる
第5章 デザイン思考の今と未来 未来をよりよくしよう
感想
流行りのデザイン思考。デザイン思考について語る、なんてこともあるけれど、「わたし、そもそも、よく理解していないんじゃないかしら?」ということに気がついてしまって、ちゃんと勉強しようと、スタンフォード大学でデザイン思考について学んだ著者の本を手にとってみた。
この本、はやりのスタンフォード式だ。そして、この本は実践編だ。なので、概念的なお話も紹介されているけれど、それ以上に「ツールキット」を利用しての、具体的なデザイン思考の手順が紹介されている。
そんな具体的な手順は、実際に本書を手にとって、実践してみると良い。
では、デザイン思考とは、そもそも何なんだ。
デザイン思考とは「(問題を解決する方法を)設計(Design)するための考え方(Thinking)」だという。
うむ。
これをもう少しわかりやすい日本語に置き換えると、デザイン思考とは「人々がもつ本当の問題を解決する」ためのマインドセットなんだと。
そして、デザイン思考で手に入るのは「正しく考える力」。それってつまり、「正しく問題を認識する力」だな。これは重要ですな。デザイン思考を身につける一番のメリットというのが「正しく問題を認識する力」を手に入れることだな。自分を始め、日本のビジネスマンにとって、苦手なポイントというか、出来ないポイントだものな。
最後にデザイン思考のプロセスは下記の5ステップ。
①共感(Empathize)問題を見つけるための情報を集める
②定義(Define)解くべき問題を決める
③アイディア(Ideate)ブレインストーミングを通じ解決方法を探す
④プロトタイプ(Prototype)アイディアを検証できる試作品を作る
⑤テスト(Test)ユーザーテストを通じて評価する。
この⑤つのステップを行きつ戻りつしながらすすめるのが、デザイン思考のプロセス。
そして、デザイン思考が苦手なのはアルゴリズムの改良や、数学の定理を証明するといった、明確な答えが存在していること。つまり「問題があるのかどうかわからない」「問題があると思われるけれど、その本質については理解していない」という状況じゃないと、だめなんだな。