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ハミルトン アメリカ資本主義を創った男 下

著者:ロン・チャーナウ
訳者:井上廣美
発行元:日経BP

 

まとめ

男の嫉妬は恐ろしい。そう言ったのは自民党の誰でしたっけ? アメリカの資本主義を創った男、連邦中央銀行を創った男、合衆国憲法のベースを創った男。アレクサンダー・ハミルトンは、政治家として有名であるが、ワシントンと共に独立戦争を戦った将軍でもあるんだよね。共通の敵がいる時、理想に燃えている時は目立たなかった違いが、平時には火を吹くという。そして、その結末が決闘というのが、なんとも。文字通り命がけで政治を行った政治家のお話ですな。


この本を読んだ理由

そりゃ、900ページ近い上巻を読めば、これまた900ページ近い下巻も読みたくなるのですよ。

 

仕事に活かせるポイント

男の嫉妬は怖いのですよ。一点突破で理想を追い詰めれば追い詰めるほど、敵が増えていくってことだな。男の嫉妬は恐ろしい。味方も敵も作らず、うまく立ち回ることが重要なんだな。

 

目次

第19章 未来の町
第20章 堕落隊
第21章 暴露 
第22章 暗闇の一突き
第23章 市民ジュネ
第24章 因果な商売
第25章 血の海
第26章 西部邪悪な反乱者
第27章 砂糖漬けのプラムとおもちゃ
第28章 痩せたカッシウス
第29章 ガラス球の中の男
第30章 太陽に近すぎた飛翔
第31章 地獄の手先
第32章 魔女の支配
第33章 信心深い事業と不信心な事業
第34章 悪いときに
第35章 劇場の発作
第36章 いとも好戦的な気分
第37章 膠着状態
第38章 愚かな世界
第39章 パンフレット戦争
第40章 真実の代価
第41章 屈辱的な意見
第42章 不吉な用事
第43章 ほろりとさせる光景

 

感想

ハミルトンといったら、F1レーサーのルイス・ハミルトンの方が先に頭に浮かんできたんだよな。アレクサンダー・ハミルトンを知らなかったわけではない。世界史の授業で出てきた名前だものね。きっと、山川の用語集にも出てくると思う。が、それは合衆国憲法を作ったということ。初代財務長官だとか、連邦中央銀行を作った男、という話まで掲載されていたのかどーかの記憶はない。

 

そんな状況が、上巻だけで900ページ近い本を読んで変わりましたわ。西インド諸島でのハミルトンの両親の話から、アメリカ本土に留学した学生時代に話、そして、独立戦争を戦い、連邦政府を立ち上げたあたりまでが上巻の守備範囲。下巻では初代財務長官としてアメリカ資本主義のベースを作り、政敵からやっかまられ、ともに独立戦争を戦った仲間とは最悪な関係になり、最後は決闘で撃たれたことが致命傷になり亡くなるというところまで。

 

いやー、だれが言ったのかは忘れましたが、男の嫉妬というのは恐ろしいね。そして、内政というのは、外交と切り離すことができないってことなんだよね。21世紀の今、みんなが重いうかべるアメリカ合衆国と、独立当初のアメリカ合衆国は違うんだよね。イギリスからは独立したけれど、北米大陸という範囲で考えれば、イギリス、スペイン、フランスが勢力を競い合っている。そんな中での内政だもんな、一筋縄ではいかないよな。

 

そして、強い味方を作るってことは、強い敵を作るってことだから、気をつけねば。

 

ハミルトン――アメリカ資本主義を創った男 下

ハミルトン――アメリカ資本主義を創った男 下

 

 

 

ハミルトン アメリカ資本主義を創った男 (上)(下)巻セット

ハミルトン アメリカ資本主義を創った男 (上)(下)巻セット

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 日経BP
  • メディア: セット買い