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動物園巡礼

著者:木下直之
発行元:東京大学出版会

 

目次

1 ウメ子の横顔――小田原動物園
2 七難即滅の霊獣――木下大サーカス
3 芸するゾウ,橋から転落す――浅草花屋敷
4 クマを見る――恩賜上野動物園
4の2 黒澤ブタに小津キリン――恩賜上野動物園
4の3 出サル山記――恩賜上野動物園         
4の4 おサル電車はゆく――恩賜上野動物園
5 サバンナにそびえる通天閣――大阪市天王寺動物園
5の2 リタ&ロイドという人生――大阪市天王寺動物園
6 余生をおくるチンパンジー――谷津バラ園
7 森の人の森――旭川市旭山動物園
8 巨獣ノ樹ニヨリ立チ,池洲ニ怪鱗悪虫――Crystal Palace Park
9 公園の中の動物園――名古屋市鶴舞公園附属動物園
10 アフリカン・ステップの悲劇――名古屋市東山動植物園
10の2 ゴリラ三重奏団に会いにいく――名古屋市東山動植物園
11 イルカショーはいるか?――三津シーパラダイス
12 Scientific Aquarium & Museum of Modern Art――新江ノ島水族館
13 動物園がほしい!――安藤動物園と金沢ヘルスセンター
14 河馬流転――いしかわ動物園と別府山地獄
15 はな子が死んだ――井の頭自然文化園
16 サルがいる,サルがいた――披露山公園・諏訪山公園・打出公園
16の2 サルものも追う――芦野公園・函館公園浅草公園
17 ラクダ行列,商店街をゆく――大須観音とピエリ守山
18 振り出しとさしあたっての上がり――浜松市動物園富山市ファミリーパーク

 

感想

わたしは、ディズニーランドや、USJよりも、動物園が好きなのだ。あっちこっちの動物園にいって、ボケっと動物を眺めていたり、お酒を飲んだりするのが好きなのだ。
海外に行ったときも、なるべく動物園に足を運ぶようにしている。台北動物園や、シドニーのサファリパークは素敵だった。シカゴのリンカーンパークに行けなかったのが残念だけれど。通っている回数が多いのは上野動物園東武動物公園だね。どちらも家から近いし。

 

そんな動物園には歴史があるのだ。
知ってるよ。

 

でも、知っているのは上野動物園の話だけだったりする。かわいそうなぞうの話は、日本全国の動物園でも繰り広げられていた悲劇なのだ。

 

そして、悲劇以外に、面白い話や、楽しい話にも溢れているのが動物園。でも、本書には木下大サーカスや、新江ノ島水族館が含まれている。なんと!動物園だけじゃなかったのだ。あ、木下大サーカスも好きなので、何度も見に行っています。そうそう、木下大サーカスでは象の保護を行っているんだよね。日本にやってきた象が、動物園で飼育されるのか?サーカスで働かされるのか?じゃ、人生ならぬ、象生が大きく変わってしまうものな。

 

そして、「ここが動物園だったの?」なんてところも出てくる。谷津バラ園に、浅草花やしきに、浅草公園とかね。昔は動物を保護して育てるだけの空間ではなかったんだよな。だから、見世物小屋じゃね?客寄せパンダじゃね?的な扱いもあったんだと。

 

本書は日本各地の動物園を紹介している体裁をとっているけれど、日本の社会と動物の関わりを、その歴史を教えてくれるすごい本なのですよね。

 

 

動物園巡礼

動物園巡礼