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マンガ「グラゼニ」が大好きな、ウェブ系の何でも屋さんが綴る、仕事とか、読んだ本のこととか、日常とか、世の中に関する忘備録。

聖域 関東連合の金脈とVIPコネクション

著者:柴田大輔
発行元:宝島社

 

目次

第一章 カムバック
第二章 下剋上
第三章 関東連合系カンパニーの誕生
第四章 芸能界への野望
第五章 関東連合とITビジネス
第六章 六本木・西麻布VIPの饗宴
第七章 サンクチュアリの消滅

 

感想

関東連合といえば、泣く子も黙る半グレ集団。


でも、同世代を行きた人間として、フツーの生活をしていたワタシにとっては、触れ合うことのない人々。ワタシが、世田谷や、杉並出身だったら話は違っていたのかもしれないですが、埼玉県の片隅に生まれ育ち、東京の四流私立大学に通っていたワタシには、まるで別の国のようなお話でしたね。

 

この本を手に取る人の多くは「関東連合」のヤバさや、怪しさ、そして悪さを知るためが目的だったヒトばかりでしょう。そもそも、この著者である柴田さんが、関東連合のトップで、あっちこっちの指名手配ポスターで見かける見立真一の仲間だったのですから。

 

でもですね、ワタシとしては、そんな悪の面よりも「関東連合錬金術」のほうに興味があったのですよ。

 

闇金や、AV、そして暴力によるみかじめ料の巻き上げというのは、関東連合が作り上げたビジネスではなく、昔からの伝統的なヤクザも生業にしていたような仕事。芸能関係の仕事も手掛けよううとする(実際に手がける)けれど、これも、昔からのヤクザのお仕事。最近はコンプライアンスがうるさくなって、芸能人とヤクザのお付き合いはなくなりつつあるけれど、神戸芸能社を例に上げることもなく、ヤクザは工業を仕切っていたわけで。

 

で、こういうお仕事よりも、個人的におもいっきり興味を引いたのは「ITビジネス」。

 

クリック課金で広告を売りまくる。

 

今となってはフツーのビジネスモデルも、いまから20年くらい前には怪しい人々が渦巻く世界だったんだなぁ。。。ということを実感。いま、そういう世界の片隅でご飯を食べているのですけれどね、ワタシ。

 

それはいい悪いのはなしではなく、いろんな整備が整わない新たな世界には、様々な人間巣食うのだな、と。

 

それが、関東連合系のIT企業なのか?それともサイバーエージェントなのか?

 

IT業界の色んな話がいろいろと書かれておりますが、その「スタート」以外は世の中的によく知られているお話でした。

 

なので、この本に書かれている内容、かなり信憑背が高いんだろうな、と。

 

聖域 関東連合の金脈とVIPコネクション (宝島SUGOI文庫)

聖域 関東連合の金脈とVIPコネクション (宝島SUGOI文庫)