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マンガ「グラゼニ」が大好きな、ウェブ系の何でも屋さんが綴る、仕事とか、読んだ本のこととか、日常とか、世の中に関する忘備録。

MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣


著者:シバタナオキ
発行元:日経BP

 

目次

第1章:決算が読めるようになると何が変わるのか?
第2章:ECビジネスの決算
第3章:FinTechビジネスの決算
第4章:広告ビジネスの決算
第5章:個人課金ビジネスの決算
第6章:携帯キャリアの決算
第7章:企業買収(M&A)と決算
終章:決算を読む習慣をつける方法

 

感想

著者は元楽天執行役員。史上最年少で役員になった人なんだとな。そして、今はスタンフォード大学の客員研究員で、シリコンバレーで起業しているお方。
楽天時代に社内でお話をする際のネタから生まれたのだという。嘘がホントかはわからないけど、公開情報で会社のヘルスチェックをしようという姿勢が素敵。ワタシも会社四季報の情報を使って会社のヘルスチェックの仕方を新入社員に行おうとしたんだけれど、うまく行かなかったんだよな。

 

この本の素敵なところは「会社のヘルスチェック」の方法が業種別に紹介されているところなんだよな。PL、BSに掲載されている項目、それこそ売上やら、営業利益や、経常利益やら、なんやらで会社の状態を知るのもよいけれど、それらの数値は業種をまたいだ比較はできるけれど、その会社の深堀はできないからね。「では、どのように会社の情報を深堀りするのか?」が、EC、FinTech、広告、個人課金、携帯キャリアごとに紹介されているのが良い。すんごくわかりやすく説明されている。

 

知らない人、興味のない人に知識を教えるっていうのは、「こうやって教えるのです」というのがわかって、良かったですわ。具体的なお話と、身近な例が、聞いている人の興味をひいてくれるのでしょうな。

 

そこが一番よかったわ。まったく決算書の読み方と関係ないけどw

 

ビジネスの改善、サイトの改善を考える際に、重要な指標、つまりKPIはこれだと教えてくれるのが良いのよね。「いや、そんな数値を考えながらサイトの構築とかしねーし」と思ってはだめなのよね、ということだ。無理やりまとめたけどww

 

そして、最後に。

「決算を上手に読むための10ヶ条」という、著者のシバタナオキさんを目指せる方法の紹介を。

 

他人の家庭の「家計簿」を覗くつもりで読む
必要なのは四則演算のみ
決算短信ではなく、決算説明会資料から読む
企業の「将来」を予測しようとする前に「過去」を正確に理解する
各ビジネスの構造を数式で理解する
各ビジネスの主要な数字を暗記する
徹底的な因数分解で「ユニットエコノミクス」を計算する
成長率(前年対比/YoY)を必ず確認する
一社だけでなく、類似企業の決算も分析・比較する
類似企業間の違いを説明できるようになる 

 

このステップを確実にこなせるように頑張ろう。ちなみに私できるの5番目くらいまでかな。

 

 

MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣

MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣