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マンガ「グラゼニ」が大好きな、ウェブ系の何でも屋さんが綴る、仕事とか、読んだ本のこととか、日常とか、世の中に関する忘備録。

無敗営業 チーム戦略

 

著者:高橋浩一

発行元:日経BP

 

無敗営業 チーム戦略まとめ

営業を組織として動かす。そのために必要なことがしっかりと書かれています。そして、えいぎょうを組織として動かすためにはSFAが重要であることも教えてくれます。この本、SFAの導入設定運用を、ここまでしっかりと教えてくれる本は、なかなかない。どこかのツールの話は一切出てこない。ただただ、営業管理のポイントを教えてくれる。この本で教えてくれるノウハウはエクセルでも、ノートでも再現可能。いやはや、スゴい本に出会ったわ。

 

無敗営業 チーム戦略を読んだ理由

本書の前編となる『無敗営業』があまりにも良かったため

 

無敗営業 チーム戦略で仕事に活かせるポイント

チームで営業成績を上げて行くには個の四点が必要

  • 勝ちパターンを作る
  • 活動の実態を「見える化」する
  • 人が育つ仕組みを作る
  • コミュニケーションのバランスを整える

無敗営業チーム戦略 幸せな共創 疲弊する競争

幸せな共創を実現する流れ

創 疲弊する競争



無敗営業 チーム戦略の感想

この本、オンライン営業を効率的に行う二はどうすべきなのか?を教えてくれるのですよ。しかしですね、個人的にはオンライン営業云々って話よりも「チームで営業成績を上げるためにはどうすれば良い?」という考え方、ノウハウのお話の方に感動しましたよ。ものすごくベーシックだけれど、他の本二は登場しない話。そして、SFAのツールベンダーに聞いても教えてくれない話が出てきます。ツールベンダーにとっては「うちのツールいらないですよね」って話になってしまいますからね。

と言うことでその辺の話を中心的に。

まずは、チーム内で「言葉の定義」をしっかりすると言うこと。やれ、MQLだ、SQLだって言葉が飛び交いますけれど、「それってどういう状態ですかね?」ということが、誰に聞いてもしっかりと説明できる状態であることが必要になってくるのですよ。そんな状態を、著者は具体的にこう説明しています。

  • ある言葉について、複数のメンバーが同じ認識・理解で使っている
  • その言葉が様々な場面で、メンバーの行動にプラスの影響を与えている
  • その言葉の活用が、個人の習慣や組織の文化というレベルになっている

このようなベースをチーム内に作っていった後に必要となってくるのが、営業の現場を管理することなのです。が、管理の仕方にも注意すべき点があると著者は教えてくれるのです。

  • 結果主義が強く出すぎると、隠し球案件が生まれやすい。隠し球がたくさんあると、本来の見込み案件の実態が見えなくなる
  • 「行動目標は達成できそうか」を注視すると、コールの件数や訪問の件数だけでも増やそうという心理が働き、手段(プロセス目標)が目的化されがちになる。
  • 日報で「活動や商談内容がきちんと報告されているか」を見ようとすると、重要度の低い案件についても詳しく報告されることで、大事な接戦案件の情報が埋もれやすい。

そして、もちろん、こうならないための回避策も教えてくれます。

  • 「見積もり提示」以前の案件状況を見る
  • 行動の量だけでなく、質も見る
  • 停滞や異常を発見しつつ、優先度の高い講堂の実行状況を見る

この観点を加えながら営業のプロセス管理に踏み込んでいくのですとな。

そして重要なのがプロセスをフェーズで見える化することなのよね。商談とか、提案とか言うデカい塊ではなく、それぞれのプロセスの中を細かくしていくのよ。そうすることで、各フェーズの中でPDCAを回すことができるようになっていくのでね。

無敗営業チーム戦略

 

そして、もちろん、各フェーズの定義を「わかりやすく」行うことが重要になってくるのよ。ここを失敗しちゃうと、上手く回らなくなってしまいますからね。じゃ、どうわかりやすく定義すればいいの?ということも、例を挙げてしっかりと教えてくれるのです。

無敗営業チーム戦略



そしてデータがたまってきたら、しっかりと行動の量と質で管理ができるようにマネジメントするのが重要なんですとな。そのマネジメント方法を著者はABCDマネジメントと言っています。

無敗営業



で、ここまでできると、成功・失敗の要因をしっかりと整理できるようになってくるのです。



で、ここまで来てようやく具体的なツールの話。とはいえ、Salesforceや、Hubspotのような具体的な製品名は出てきません。

じゃ、何が出てくるのか?というと、SFA活用・定着に存在する壁の話。



この壁を1つずつ越えチェ行かないとダメですよね、と言うところから話が始まっていきます。SFAツールベンダーがよく話す、夢物語は一切出てきませんw

そして、このような壁を越えていくために、商談フェーズの整理が非常に重要になってくるというおはなし。商談フェーズの中でやらなきゃいけない話、決めなきゃいけない話を、SFAの画面項目に落とし込んでいきましょうよ、ということなのです。



そして、最後にSFA活用を定着化させるためのサポート体制についても、話が出てきます。ベンダーに丸投げでは、SFAの活用は定着化しないってコトですよ。



と、SFA活用の話ばかりしてきましたが、最後にオンライン商談の話も。オンライン商談で重要視すべきは「段取りや進め方」と「納得感の情勢」なのですな。



あと、価値訴求の話も。価値訴求において大事なことは、引き出しの数が多いこと。人によって感じる価値はそれぞれ異なるので、なるべく多くの価値訴求手段を持っておくと、お客様から信頼を勝ち取れる度合いが増えていくのですと。もちろん、価値訴求の増やし方は、それだけじゃない。積極的に汗をかくも含まれる。



いやはや、スゴい本だは。また、オンライン商談が一般的になってきたら、オンライン商談の項目を読んでみよう。

 

 

無敗営業 チーム戦略

著者:高橋浩一

発行元:日経BP