著者:宮崎晃彦
発行元:金風社
まとめ
BtoBマーケティングというのはデジタルに閉じた世界じゃないんですよ。BtoBマーケティング=営業施策なんですよ。そんなことがわからない人が多いんですよね。そして、BtoBマーケティング=デジタルの世界、BtoBマーケティング=Twitterでのフォロワー獲得、なんて思っている人がこの本を読むと、驚くんじゃないでしょうか・・・と思うのです。
この本を読んだ理由
だって、B2Bマーケティング支援でお金をもらっているんだもの。この本を読むのが2回目ですね。
仕事に活かせるポイント
知っていることは多いのですが、知らないことも同じくらいあったなぁ、と。
目次
INTRODUCTION
CHAPTER 1 マーケティング:日本のBtoB企業に必要な「売り方改革」とは?
CHAPTER 2 BtoBセールスツール&コンテンツ:効果的な整備方法とアウトソース術
CHAPTER 3 BtoBマーケティング実践
CHAPTER4 これからのBtoB企業マーケティング
感想
わたし、BtoBマーケティング支援をお仕事にしております。いろんなお客様の、BtoBマーケティング支援をしているのです。BtoBマーケティングって、大変ですねって言う話もあるのですが、「ツールの導入もしてるんですね」なんていうことにもなる。いやいや、そんなに閉じている世界じゃないのですよ。「noteどうしてるのですか?」とか「Twitterのフォロワー増やすには、Twitter広告がいいんですか」とか。
間違いじゃないけれど、間違っています。
それだけがすべてじゃないんですよ。なんで、デジタルに閉じた世界だと思っているのでしょうか?そう思っている人が、この本を手に取るとビビります。日本のBtoBマーケティングは展示会や、セミナーが重要であり、営業トークや、チラシが重要なんだと言うことを教えてくれるのですよ。いや、教えてくれると言うより、気づかされてくれるってことですかね。
B2Bマーケティングって、デジタルに閉じた世界じゃないんですよ。ツールの導入じゃないんですよ。それを教えてくれるのが本書。
そもそも、デジタルツールを導入する理由っていうのは、状況を可視化して、効率化するためなんですよ。マーケティングツールって。きっとSFA=セールスフォースオートメーションとか、MA=マーケティングオートメーションっていう名前が良くないんだろうな。可視化をしてくれるだけで、効率化を手伝ってくれるだけで、何も自動化してくれないのに「オートメーション」ってついてるからね。FA=ファクトリーオートメーションであれば、工場の一部が、工程の一部が自動化されますけれど、そうじゃないからなあ。
いろいろと、頷く箇所、参考にできる箇所が多い本書です。
本書で定義しているマーケティングの考え方が、私と同じですね。
「マーケティング」とは、「営業プロセスを可視化して商品が継続的に売れ続ける仕組み」のこと
BtoBマーケティングの「目的」とは何か?ここはシンプルに「営業部門に対して優良な見込み案件商談を提供すること」
この2つが何よりも重要なのですよ。てか、これしかないだろうという話だな。
そして、著者も言っているのですが、コンテンツというのはイコール営業情報なんですよ。B2Bマーケティングで必要なコンテンツと言って「プロジェクトX」や「プロフェッショナルの流儀」「ガイアの夜明け」的なコンテンツじゃないですよ。そんなの作れないのです。
さらにこの本が凄いのは、チラシにも触れているという点なのですよね。
BtoBマーケティングを語る上で展示会は外せないですし、展示会で配布するチラシというの、マーケティング上、マストアイテムなんですよ。
ただ、私が様々読んだBtoBマーケティングの本で「チラシ」について触れられている本に出会ったことはなかった。
BtoB販促チラシは「表面」にお客様の課題→解決/製品・サービスの特徴、からの[裏面]製品・サービス概要/スペック表、というセオリーがあることを教えてくれるのが素敵。
このチラシの箇所こそ、本書で一番重要な箇所だと思いますよ。