著者:辻田真佐憲
発行元:イースト・プレス
たのしいプロパガンダまとめ
しかめっ面して「やれ!」って命令されたことに対して人は動かないんだよね。モチベーションが重要なんですよ。モチベーションを高くして、とある事象に国民を扇動するには「プロパガンダ」が重要なのよ。で、そのプロパガンダというのは戦争中の日本だけの話しでもないのよね。今の時代にも充分通用することであり、洋の東西を問わずに用いられるテクニックなのだ。それどころか、宗教団体も用いる技なのだ。だから、気をつけなければならない。いま、楽しい時間を過ごしている、その場でよからぬ団体がプロパガンダを行っているかもしれないんだ!と言うお話を教えてくれる素敵な本。
たのしいプロパガンダを読んだ理由
プロパガンダに興味があったので
たのしいプロパガンダで仕事に活かせるポイント
ある意味全部ですな
たのしいプロパガンダの目次
大日本帝国の「思想戦」
欧米のプロパガンダ百年戦争
戦場化する東アジア
宗教組織のハイテク・プロパガンダ
日本国の「政策芸術」
たのしいプロパガンダの感想
戦争というのはつらくて悲しいモノなのですよ。誰もが悲惨な状況を生き抜くために、歯を食いしばって生活していたんですよ。戦争はそういうものだと、多くの人は思っていると思いますよ。「はだしのゲン」や「火垂るの墓」を見て、みんな思い込んじゃっているのですよね。
まさに、それがプロパガンダだ!と、私は思うのですよ。
国民を戦争に導くため、血気盛んに国のために戦うことを国民に強いるため、国が選んだのがプロパガンダ。それも、楽しいプロパガンダ。楽しく、ワクワクする手法を選び、国民自ら鬼畜米英と戦うように仕向けたという。
そんな話しがしっかりと紹介されているのが本書。
けしからんな!戦前の日本は!今の日本も同じで、ぐんくつの音が聞こえるだろ!
ってプンスカする人も現れそうですが、実はソビエトも、ナチスドイツもプロパガンダを行っていた。アメリカ軍も行っていた。そして、プロパガンダの実施は過去の遺物ではないのだ。現在でも、北朝鮮が、韓国が、中国が行っているのだ。そして日本政府も行おうとしているのだ!気をつけなければならないのだ!
というのが著者の主張。
そりゃ、今の日本政府もプロパガンダを仕込んでいるでしょう。しかし、そのプロパガンダ、目的は国民を戦争に導くのではなく、仲間内で中抜きするための手段だと・・・公金チューチューする手段であると。そして、公金チューチューする手段は、野党側も持っているわけで。
あら、いやだわ・・・
って笑い話になるのですが、宗教団体のプロパガンダについて知ると、笑ってもいられなくなるのですよね。
何も知らないうちに、楽しくわちゃわちゃしているうちに、カルト集団に取り込まれるのは気をつけたいよね。