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デジタルマーケティングの教科書 5つの進化とフレームワーク

 

著者:牧田幸裕
発行元:東洋経済新報社

 

デジタルマーケティングの教科書まとめ

この本にリスティング広告の運用方法とか、アクセス解析の方法とか、SEO対策の話とか、求めてはだめだよ。しっかりとしたマーケティングの本ですよ。マーケティングの知識がなく、日々、リスティング広告のチューニングしている人にはつらい内容かも。いま、行われているデジタルマーケティングは、過去から続くマーケティングの歴史に乗っかるものだからというのが、よくわかりますよ。

 

デジタルマーケティングの教科書を読んだ理由

デジタルマーケティングについて、再確認したかったので

 

デジタルマーケティングの教科書で仕事に活かせるポイント

デジタルマーケティングをしっかりと理解して、使いこなす3つのステップですね。
ステップ1:従来型マーケティングおよび周辺領域の基礎を理解する
ステップ2:デジタルマーケティングの全体像を俯瞰する
ステップ3:デジタルマーケティングの各論を理解する

 

デジタルマーケティングの教科書の目次

序章:20XX年のマーケティング デジタルテクノロジーが実現する近未来
第1章:デジタルマーケティングとは何か?
第2章:従来型マーケティングの戦略策定プロセス
第3章:デジタルマーケティングの5つの進化とフレームワーク
第4章:マーケティングのキープレイヤーはどう変遷するか
第5章:デジタルマーケティング実践に求められる能力

 

デジタルマーケティングの教科書の感想

この本はデジタルマーケティングの本ではなく、マーケティングの本なのだ。世の中に数多ある、デジタルマーケティングの本にあるような内容は、ほとんどない。てか、ない。リスティング広告とか、アクセス解析とか、SEOとか。それらが、どういうものなのか?どういう意味をもつのか?は軽く触れられているけれど、細かいテクニック的な話は出てこない。

 

だって、それは運用の話しであって、マーケティングの本質の話ではないからね。

 

デジタルマーケティングといったって、オムニチャネルといったって、過去から続くマーケティングの文脈で語られる世界なのだ。だから、マーケティングの基礎知識を知らないとだめですよって教えてくれる。

 

そして、そんな話がたくさん出てくる。

 

なので、もういち、AIDMAの流れを整理。

 

認知の段階は「注目」となる。顧客の状態は「知らない」。コミュニケーションの目標は「認知向上」となる。

 

これが感情段階になると、こう変わる。「興味」の段階に進むと、顧客は「知ってるが興味はない」状態になるので、コミュニケーション目標は「製品に対する評価育成」となる。「欲求」に進むと、顧客の状態は「興味はあるが欲しいとは思ってない」になり、コミュニケーション目標は「ニーズ換気」となる。そして「記憶」になると「欲しいと思ったことを忘れている」になり、必要なコミュニケーション目標は「記憶の呼び起こし」となる。そして、最後は「行動」で「動機はあるが買う機会がない」で、コミュニケーション目標は「機会提供」となる。

 

そして、フィリップ・コトラーの購買意思決定プロセスの整理も。

①問題意識:問題状況の識別・発見
②情報探索:代替候補案の探索・案出
③代替品の評価:代替候補案の比較・選択
④購買決定:行動
⑤購買後の行動:代替案の評価

 

あと、SNS時代なのでZMOTも。

Stimulus/Trigger:刺激、課題の発生
ZERO Moment of Truth:ウェブサイトや比較サイトで情報を調べる
First Moment  of  Truth:商品棚の前に立ち購買意思決定をする
Secondhand Moment  of Truth:実際に使用し、提供価値に満足、不満足となる
Third Moment of Truth/Ultimate Moment of Truth:満足、不満足という評価を意思表示する→使用体験に対する満足、不満足という評価がレビューとして探索され、ZMOTにつながる。

 

そして、もちろん、今の話と、未来の話も出でくる。最新情報の集め方も教えてくれる。

最高よ、この本。

 

 

タイトル:デジタルマーケティングの教科書5つの進化とフレームワーク
著者:牧田幸裕
発行元:東洋経済新報社