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顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する

 

著者:村山 幹朗, 芹澤 連
発行元:インプレス

 

顧客体験マーケティングのまとめ

みんなが知りたいのは、ターゲット顧客がどんなSNSを利用しているか?とか、どんな価値観を持っているか?とかじゃないんだよね。自分たちぃの商品・サービスが受け入れてもらえる素地があるかどうか?を知りたいのだよね。それを知るためにはしっかりとした調査が必要なのだけれど、調査ばかりしてちゃダメなんだよね。「生活の中で生まれた顧客の課題感や視点の変化に対して、ブランドがどのような役割を果たせると認識されたときに価値になったのか」という、受け手側の理由付けをストーリーで理解することが重要。これ、まさに顧客体験なのよね。顧客体験の整理が必要なのよね。

 

顧客体験マーケティングを読んだ理由

マーケティングについてもっと知りたかったので

 

顧客体験マーケティングで仕事に活かせるポイント

「顧客理解を施策に落とし込むためには、〝顧客像〟ではなく、顧客にとってブランドが価値になる〝理由〟や〝条件〟が必要になるということです。」ね。

 

顧客体験マーケティングの目次

序章 顧客体験を「設計」するために
第1章 ブランドが「価値」として成立するプロセス
第2章 ナラティブによる顧客体験の観察とデータ化
第3章 顧客のナラティブからストーリーを生み出す
第4章 実験で最適なストーリーを選ぶ
第5章 体験価値を算定してから次の施策を生み出す

 

顧客体験マーケティングの感想

顧客視点が大事。顧客を起点にして考える。色々と語られている話ですけれど、何故でしょうかね?それにはちゃんとした理由があるのですよ。その理由を理解しないで顧客を連呼していると謎のペルソナとカスタマージャーニーが大量生産されてしまうのですよ。

では、それは何か?

 

大事なのは顧客の変化を知り、それに合わせて戦略や施策を変化させることです。より正確に言えば、「顧客がどう変化したのか、なぜ変化が起こったのか」という顧客の変化を理解して、「戦略や施策をどう変えればいいのか」というビジネス側の変化を生み出すことが必要です。

 

 

顧客がどうやって変化したのか?それをしっかり把握するから故の、顧客起点なのですよ。

なお、どうやって変化したのか?ってことなので、ターゲットの「いま」をしっかりと把握することが何よりも重要となるのですよ。

ということで、本書ははリアル/デジタルの区分なく「そもそもブランドが提供すべき顧客体験は何か、それはどうしたら実現できるのか」ということを教えてくれるのです。さすがですね、リアル/デジタルを分けないのがよい。なぜか、みんな分けて考えてしまうのが謎すぎるのよね。

では、どうやって顧客理解を進めていくのか?と言う具体的な話しなのですけれど、それはこうやって進めていくのだと言いますよ。

 

顧客理解を施策に落とし込むためには、〝顧客像〟ではなく、顧客にとってブランドが価値になる〝理由〟や〝条件〟が必要になるということです。

 

 

ブランドが価値になる条件って何か?って話しなのですが、それはこういうことなのだと思いますよ。

 

マーケターが知りたいのはブランドが価値として受け入れられるための条件です。そしてそれを知るには、「生活の中で生まれた顧客の課題感や視点の変化に対して、ブランドがどのような役割を果たせると認識されたときに価値になったのか」という、受け手側の理由付けをストーリーで理解するのが効果的です。

 

 

むむ・・・これでもよく理解できない。

何かもっとわかりやすい方法で教えて欲しい。

そんな私に著者は「アクセプターモデル」を提示してくれました。アクセプターモデルとは顧客がぶらんどを価値として受け入れるプロセスを構造化してくれたモノ。そのプロセスは「現状体験」「課題感の発生」「受容価値」「生活変化」の4つのプロセスで成り立っているのですって。



私もそうですが、どうしても「課題発生」移行の話しに目を向けてしまうのですが、そうじゃないと。

 

顧客は現状の体験を当たり前と思っている。特に問題意識があるわけでもなく、価値を感じているわけでもない。この現状体験に対する新しい視点や捉え方が広告などを通して提案される。

 

 

何も感じずに、不満も満足もなく送っている日常に対して「それって●●な課題がありますよね」って提案するところから始まっているのですよね。リアルな日常を描くこと、リアルな日常をベースに課題を定義することで、話は進んでいくのですよね。「自分の生活に投影可能な体験の連想」からはじまるのですよね。

つまり

 

課題解決型では当たり前として認識されている現状が課題化されるのに対して、イメージ形成型では当たり前として認識されている現状が価値あるものとして再認識されることで新しい価値基準が生まれ、ブランドが価値として成立するきっかけを作ります。

 

 

なので、だから新しい市場が生まれるのですよね。

そして、このような情報収集の流れ、情報収集の手法として「ナラティブ分析」を教えてくれるのですよ。

 

顧客体験を観察・データ化する方法として、本書では「ナラティブ分析」というものを使います。ナラティブとは顧客が語る一人称視点の物語のことで、「その人がそう感じる背景や事情」を理解したうえで一人ひとりに寄り添ったサービスを提供することが望まれる医療や看護、教育、福祉といった対人サービス分野で発達したアプローチです。

 

著者が生み出した手法ではなく、医療や、介護、教育、福祉の分野で使われている分析手法なのね。

たしかに、それらの分野ではヒト対ヒトのコミュニケーションが重要になる。

重要だからこそのナラティブ分析なのね。

ただ、マーケティングとちがうのは、マーケティングはヒトの分析を行った後に「売上」を生み出すためのコミュニケーションと戦略が重要になってくるってことね。

で、それが話しの最初に戻って「価値」って話しなのよね。

 

 

タイトル:顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する
著者:村山 幹朗, 芹澤 連
発行元:インプレス