著者:高島克義 南智恵子
発行元:有斐閣社
生産財マーケティングのまとめ
いま、世の中にたくさんあるB2Bマーケティングのどんな本よりも、役に立ちますね。わたしが読んでいる範囲が狭いという話もありますが。B2Cの視点で書かれたB2Bマーケティングの話ではなく、しっかりと企業間取引の現状に立って書かれた良書です。
生産財マーケティングを読んだ理由
生産財マーケティングで仕事にいかせるポイント
全てですね。
生産財マーケティングの目次
第1章 生産財マーケティングとは
第2章 購買行動を分析する
第3章 市場を分析する
第4章 取引関係を構築する
第5章 依存関係を管理する
第6章 顧客に適応する
第7章 新製品を開発する
第8章 営業体制をつくる
第9章 潜在顧客を開拓する
第10章 チャネルを構築する
第11章 これからの生産財マーケティング
生産財マーケティングの感想
生産財マーケティングにはアメリカの伝統的な考え方で市場に重きを置く「インダストリアル・マーケティング」と、ヨーロッパを中心に行われている関係性に重きを置く「ビジネス・マーケティング」の2種類があるとのことです。本書では。市場と関係性の二方向から生産財マーケティングを教えてくれます。
わたしが情報を求めているB2Bマーケティングは、セールスマーケティングなのです。営業をどれだけ効率化するのか?営業を効率化するためのマーケティングは何をすればいいのか?その情報を探しているのです。
そのヒントが、本書にしっかりと書かれていました。
営業活動というのは、販売活動だけでなく、顧客からの情報活動や、事後的なサービス活動などの前後の過程を含んだ顧客との関係構築・維持に関わる活動としてとらえられるからである。また、顧客との関係構築・維持の活動ということから、営業活動は営業担当者だけの仕事ではなく、営業担当者と連携して顧客に対応する開発や生産、サービスなどの職能部門の担当者を巻き込んだ活動として考えられる。
そして、これらの特徴は生産財において顕著となる。生産財では、カスタマイズなどで顧客からの直接的な情報収集がじゅうようになり、さらに情報収集や問題解決において技術者との連携も必要となるからである。
まさにこれなんだな。
出来る営業マンはこの動きを一人で処理して、管理してるんですよ。でも、そんなことが出来るスーパー営業マンは、そんなにいない。わたしを含めて、世の中には平凡な人な方が多い。そんな平凡な人が、出来る営業マンに一歩でも近づく方法がB2Bマーケティングなのだな。
これを会社単位で定義して、しっかりと因数分解していく。そして、ツールや、仕組みに置き換えられるタスクを洗い出す。そして、実行する。
それが整理された。
素敵な本ですね。