編集:土井藍生
発行元:遊戯書房
まとめ
この本はすごい。花森安治の娘さんが、父の残した従軍手帳を見つけ、それをそのまま書籍にしている…という本です。花森安治が手書きで残した情報に触れることができます。
この本を読んだ理由
最近読んだ「暮しの手帖」が面白かったので、その初代編集長で創刊者について知りたくなったから。
仕事に活かせるポイント
とくになし
感想
てっきり、花森安治が戦争中に綴った日記をまとめている本だと思いましたよ。それが、手にとって開いてみたら、驚いた。花森安治が戦争中に綴った日記が掲載されているのは間違いないのだけれど、従軍手帳のページがそのまま複写されて掲載されていたのだ!
いやはや、びっくり。
複写されたあとに、ちゃんと活字で再掲載されているのですけれどね。ただ、活字になってしまうと、その時、置かれた状況はわからないのですよね。そのままの複写が掲載されていることで、花森安治が置かれていた状況が伝わってくるのですよね。その筆跡から、用紙の使い方から。
後半は従軍手帳だけでなく、書簡や、エッセイも紹介されているのですよね。「僕らにとって八月十五日とは
何であったか」というエッセイが強烈だったな。
戦争をしてまで、私たちに守るものは、きっと何もなかったんだよ。ただ、空気に流されちゃっただけなんだよ。それは、いまの新型コロナウィルスの騒動も同じだと思うな。空気に流されちゃっただけなんだよ。緊急事態宣言を出して、守るものなんて、実はそんなになかったんだよ。
タイトル:花森安治の従軍手帳
編集:土井藍生
発行元:遊戯書房