著者：杉野幹人
発行元：ダイヤモンド社
まとめ
これは箇条書きのススメだけに終わる本ではない。説明をするために必要な項目教えてくれる本なのだ。わかりやすく、端的に物事を伝える方法。その手段の1つが、箇条書きなのだ。ここに書かれている方法を実践することが、自分の説明をスキルアップさせるための、大きな第一歩になるのですな。
この本を読んだ理由
「どうやればわかりやすい報告書を書かせることができるのか？」ということに頭を悩ませていた、私がこの本に出会いました。
仕事に活かせるポイント
この本に紹介されているわかりやすく（人に理解してもらいやすい）箇条書きを書く方法は、間違いなく仕事に活かすことができますね。
目次
はじめに 凡庸にして最強スキル、それが箇条書き
序章 なぜ箇条書きが最強のビジネススキルなのか？
第1章 超・箇条書きの技術① 構造化
第2章 超箇条書きの技術② 物語化
第3章 超箇条書きの技術③ メッセージ化
第4章 超・箇条書きをもっと使いこなす
おわりに 箇条書きが、私を救ってくれた
感想
きっちりと説明させるにはどうしたらよいのか？説明させるプロセスとは？メンバーへの教育＆指導でそこに悩んでいた私が、出会ったのが本書です。箇条書きを超えた、箇条書き。10倍り伝わりやすくなると言う、シャー専用を超えてきたすごい本を見つけたのですね。
箇条書きとは、「その１…その2…」といいたいことを順番に羅列するだけのことをいっているのではない。箇条書きには読み手や聞き手の情報処理の負担を減らすという機能があるのだ。もちろん、ただたんに「その１…その2…」と情報を羅列するだけで、読み手や聞き手の情報処理の負担が減るわけではない。
それは知ってた。じゃあ、どうすればいいのか？ 本書には、読み手や聞き手の情報処理の負担を減らす具体的な手法が記されておりました。おお！なんと素晴らしいことでしょう！
本書では、情報を羅列する以外に「構造化」「物語化」「メッセージ化」が箇条書きには必要だと教えてくれる。「なんで、箇条書きなのに、物語や、メッセージを考えなきゃならないんだよ」と突っ込みたくなりますが、ただ単に情報を羅列するだけで無く、羅列した情報に物語や、メッセージを持たせることで、より理解がされやすくなるのだと、著者は言っております。
うん、難しい。
では、ここからその「構造化」「物語化」「メッセージ化」についての説明を記します。
「構造化」とは、相手が全体像を一瞬で理解できるようにすること。
「物語化」とは、相手が関心を持って最後まで読み切れるようにすること。
「メッセージ化」とは、相手の心に響かせ、そして動いてもらうため自分の表現を磨くこと。
「構造化」について重要なことはレベル感を合わせることなのだ。レベル感を合わせることとは「状態・現象」を伝えることと、「行為」を伝える文章をわけること。これだけだと、なかなか抽象的でわかりにくいのですが、「自動詞を使った状態・現象を伝えるグループ」と「他動詞を使った行為を伝えるグループ」にわける、って説明にするとシンプルに頭の中に入ってきますね。
「物語化」で必要なことは、フックを作ることです。フックを作るとは、相手の関心を踏まえ、相手が食いつく仕掛けを意図的に埋め込むことです。この仕掛けは、全体の流れの中に埋め込んでもよいですし、一文の中に埋め込んでもよいのです。どこに仕掛けてもよいので、相手の関心を引っかけるようなフックを埋め込みましょうと。そうすることで、読み手・聞き手が自分事化をするのでしょうね。
「メッセージ化」で必要なことは、スタンスをとること。自分の立ち位置を明確にすることが重要なのだ。賛成なのか、反対なのか。A案なのか、B案なのか。やりたいのか、やりたくないのか。こういう意思表示と、それまでの流れ（構造化された情報を中心に伝える）をしっかりと行うことで、読み手・聞き手は決断を下すことができるようになるのだ。
非常に読みやすく、わかりやすい下手になっている本書ですが、全体を構造化するって、なかなかハードル高いことですよ。まずはココカラはじめましょうと。伝えたいことを「自動詞を使った状態・現象を伝えるグループ」と「他動詞を使った行為を伝えるグループ」にわけることからはじめましょう。自動詞・他動詞で内容を分類するわけですから、体言止めは、ダメ！絶対！なのですね。
タイトル：超・箇条書き 「10倍速く、魅力的に」伝える技術
著者：杉野幹人
発行元：ダイヤモンド社
