著者:ラリー・ブルックス
発行元:フィルムアート社
まとめ
わたし、子供の頃の夢は小説家や、脚本家だったのですよね。文章を書くことでお金をもらう。で、今も似たような仕事についているといえば、ついているのですが、もう一度、ちゃんと勉強してみようということで、この本を手に取りました。いちばん、原稿を書いていた大学時代、この本に出会っていたら、本当の職業作家になっていたかもしれない。わたしもスティーブン・キングになれていたかもしれない。それくらいの感動を与えてくれる本です。まじで、作家になれそう。それも流行作家に。さぁ、児童文学を書くぞ!
この本を読んだ目的
若い頃の夢は小説家でした。そんな夢に向かって頑張った時代もありました。それから幾年月。娘が生まれて気が付きました。お父さんは、君のために面白い話をいっぱいおっもいついたんだよ。この思いを本にしよう、物語にしようということで手に取りました。
目次
第1章 六つのコア要素とはなにか・・・なぜ大切か?
第2章 コア要素 その1 コンセプト
第3章 コア要素 その2 登場人物
第4章 コア要素 その3 テーマ
第5章 コア要素 その4 ストーリーの構成
第6章 コア要素 その5 シーンの展開
第7章 コア要素 その6 文体
第8章 ストーリー作りのプロセス
感想
わたしね、小さい頃、小説家や、作家、脚本家になりたかったのよ。文章を書くことでお金を稼ぐというか、じぶんの想い(妄想とも言う)を誰かに語り、笑顔になってほしいと思っていたのよ。
で、そんな未来に向かって努力をしたこともありましたが、スティーブン・キングになることはできず、いまの職業につくと。
文章書いてご飯を食べるってところは同じですがね。
で、満足していたんですけど、子供が生れてから意識が変わりましたわ。
子供にわたしの描いた世界を楽しんでもらいたい。
てことで、この本を手にとった。
この手の本、実は今までさんざん読んできましたよ、と。でも、その殆どは作家先生の自慢話でした。
でも、この本は違っていた。
作家目線ではなく、編集者目線で売れる物語たりの作り方を教えてくれる。とんでもない天才でもない限り、じぶんの思いの丈を原稿用紙にぶつけることで、作品ができるなんてことはないのよ。
そして、職業編集者はそこそこの才能を持った作家から、感度できるレベルの物語を紡ぎ出させることが求められるわけで、そのノウハウがこの本ではしっかり説明されている。
このノウハウは6つの要素としてまとめられている。
1 コンセプト・・・ストーリーの土台となるアイディア。「もし~だとしたら(what if?)」という問で表すとはっきりわかる。その問の答えが新たな「wtat it?」を生み、枝分かれして層を作る。いろんな選択や問いへの答えが集まってストーリーになる。
2 人物・・・ストーリーには主人公が必要だ。読者に好かれなくてもいいが、感情移入できるように設定する。
3 テーマ・・・抽象的だが明確にできる。コンセプトとの違いに注意。テーマとは「世の中の何を描き出すか」だ。
4 構成・・・物事を伝える順序とその理由。勝手に崩せない型がある。それを知るのが出版への第一歩だ。
5 シーンの展開・・・協奏にかつための実線能力。ストーリーはシーンをつなげて作る。シーンの展開にも原則とガイドラインがある。
6 文体・・・建物の塗装や人の服装のように、表面を飾るもの。文体がストーリーの邪魔になれば本末転倒だ。控えめにするほど多くが伝わる。個性的な文体や細やかな描写で各部分を限定すればさらによい。
本書はこの内容に沿って、講義が進められていく、まるで大学の授業のような世界なのだ。
大学で物語を紡ぎ出すよな講義を受けたことないので、あくまでも個人の感想ですが。
で、そんな講義(笑)の中でも、とくに刺さった箇所は以下の2つ。
人物設定の7つのカテゴリー
●表向きの顔と性格
●バックストーリー
●人物のアーク
●内面の悪魔と葛藤
●世界観
●ゴールと動機
●決断、行動、態度
最も効率的なストーリー作りのツール
それは「ビートシート」と呼ばれるものだ。
シーンの概要を簡潔な言語で書き並べたもので、ストーリーのビート(ひとまとまり)を書くためのビートシートと呼ばれている。このシート上で内容を削ったり、付け足したり、膨らませたりして調整する。構成の原則に合わせ、シーンのドラマ性を引き出すことも意識する。
純然たるストーリーの計画方法だ。
あ。
これ、プレゼン資料の作り方と同じだ!
さぁ、やるきでてきたぞ。
工学的ストーリー創作入門 売れる物語を書くために必要な6つの要素
- 作者: ラリー・ブルックス,シカ・マッケンジー
- 出版社/メーカー: フィルムアート社
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