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ダムと鉄道 一大事業の裏側にいつも列車が走っていた

著者:武田元秀
発行元:交通新聞社

 

まとめ

プロジェクトX以上に、プロジェクトXですよ。ちょっと何言っているのかわからないレベルですがw 鉄道というのは、「あるとべんりじゃね?」といって簡単に敷設できるようなモノではないわけですよ。何らかの理由がある。そして、「何らかの理由」でスポットライトが当てられるのは、小林一三五島慶太のように、民間で、平和的な事業ばかりだったりする。しかし、そんな話ばかりじゃないんですよ、と。ダム建設という、ある意味、国家的事業を成し遂げるために作られた鉄道があるんですよ。そんな「ダム」と「鉄道」を紹介する素敵な本。乗り鉄でなくとも、「この路線に乗ってみたくなる」と思えてしまう1冊。

 

この本を読んだ理由

町中に潜むトリビアを探している時に、この本に出会いました。

 

仕事に活かせるポイント

見積もれないモノを見積もる。はじめてのことを行うときの、準備と覚悟ですね。

 

目次

第1章 黒部ダム 黒部峡谷鉄道関西電力黒部専用鉄道
第2章 白岩防砂ダム 立山防砂工事専用軌道
第3章 長島ダム井川ダム 大井川鐵道井川線
第4章 奥只見ダム田子倉ダム JR只見線
第5章 佐久間ダム JR飯田線
第6章 八ッ場ダム JR吾妻線
第7章 消えた「ダムと鉄道」

 

感想

2019年、非常に強い勢力を保ったまま台風19号が関東地方を直撃した。利根川多摩川、江戸川、荒川…関東地方を代表するような大河が、危険水域を越え、洪水一歩手前の状況にまでなった。そんな危機を救ったのが、稼働を前倒しした八ッ場ダムだった、と言われている。

 

八ッ場ダム

 

吾妻川流域に造られた巨大ダム。何度も何度も中止と、再開が繰り返されたダム。ダムって、計画から完成までにお金も時間もかかるのね。それくらいの感想しか持っていなかったです。あと、あるとすると、発電のためのダムなのか? 治水のためのダムなのか? くらい。

 

ダムに関する浅はかな知識しか持っていなかった私に、ダムに関する基本的な情報を教えてくれるのが、この本です。

 

ダムと鉄道といわれて知っていたのは黒部ダムくらいでした。大井川鐵道井川線が、そうだなんて、言われてはじめて気がつきました。そして、JR吾妻線八ッ場ダムの建設により、路線が敷設されかえられたと。知らんかった。。。草津や、万座への行き帰りで、JR吾妻線と平行する国道145号を何度も何度も走ったことがあるのに。只見線だってそうだよ。。。会津鉄道会津線もダム建設のために作られただなんて。

 

世の中知らないことばかり。このようにダムの建設や、何かの産業のために作られた鉄道を訪れてみたくなりましたな。そういう乗り鉄になってみたい。いや、鉄道に乗るだけでなく、クルマでも走ってみたいですな。

 

ダムと鉄道に関する知識が得られるだけでなく、旅情も駆り立ててくれる1冊です。