著者:羽根田治
発行元:山と渓谷社
まとめ
自然を相手にする、自然とともに過ごす、趣味。その場合、用心はしてもしすぎないってことですな。あとは何しろ計画ですな。しっかりとした計画をたてること。まぁ、しっかりとした計画を立てることが、イコール、用心することなんですがね。
この本を読んだ理由
山と渓谷社から発行されている「遭難した人、山で道に迷った人」のドキュメンタリーなんですもの。そりゃ、もちろん、読みますよ。
この本の目次
南アルプス・荒川三山 1999年8月
北アルプス・常念岳 2001年1月
南アルプス・北岳 2001年9月
群馬・上州武尊山 2002年5月
北信・高沢山 2003年5月
奥秩父・和名倉山 2005年5月
感想
ものすごい本です。山で遭難した人に取材し、「なぜ、道に迷ったのか?」を語ってもらうという、ある意味、傷口に塩を塗り込むような本。
この本に登場してくれた皆様に、ただただただただ感謝です。
登山や、山歩きは、自然とともに時間を過ごすスポーツです。趣味です。定期的に訪れるアウトドアブームを見ていると、ゲームの中の世界と同じように自然を考えている人が多すぎるんじゃないのかしら?と思うわけですよ。自然はすばらしいけど、それと同じくらいに怖いんですよ。
でもね、この本にはそんなしろーとさん、自然を舐めているような人は出てきません。ある程度、経験を積んだ人が登場するのです。そして、道に迷い、捜索されるような環境も、野口健さんが登場するような山でもない。
経験ある人が、ちゃんと用意をしても、道に迷い、遭難してしまうという現実。
用心するに越したことはない。用心はしすぎても、しすぎることはない。そして、用心はスケジュールに反映される。
これは山歩き以外にも当てはまるね。
そして、山歩きでは「ヤバイと感じたら、立ち止まる。そして、引き返す」と「道に迷ったら下るのではなく、登る」ってことだな。