発行元:日経ナショナルジオグラフィック
目次
トーキョーを歩く
都市の未来の主役は?
難民の都市、現る
重なる都市の光景
グラフィックで見る未来の都市
感想
一冊まるごと都市特集ですね。
「トーキョーを歩く」という世界最大の都市である東京の特集。ここには、雑誌「東京人」や、「ブラタモリ」の世界では紹介されない話が出てきますな。いや、出てきているんだけど、切り口が違うんだよな。巣鴨とか、南千住とか、少しマニアックな街を取り上げられてるのが良いですな。まぁ、ご老人にスポットが当てられた町なんて、世界的にも珍しいからな。
あと「難民の都市、現る」ですな。ウガンダにあるアフリカ最大、世界でも2番目に大きな難民キャンプ。難民キャンプというと、テントや、仮設住宅がところ狭しと建ち並んでいるイメージたけど、ここは違う。アフリカ最大の難民キャンプ、ビディビディでは街か作られている。南スーダンから逃げてきた人々が安心して生活できるような街を作り、地域経済を発展させようとしているわけだ。移民問題がようやく政治のアジェンダに乗ってきた国では考えられない話ですね。
あとはアメリカの住宅問題を取り上げた記事がよかったね。サンフランシスコのような大都市圏では住宅を購入する、もしくは借りることが一般的ではなくなっているのだと。そのため毎日、200キロの距離を4時間かけて通勤している人もいれば、車の中で生活している人もいる。どちらも、ふつーの会社のふつーの会社員なのに。サンフランシスコでは購入する場合の中央値が一億円以上、借りる場合の中央値が20万円以上になってるんだから、そりゃ、そうなるよね、と。
ちゃんと区画整理された住宅地と、その周辺に広がる田園地帯。スプロール化とも無縁で物価も安く、不動産価格も手頃で、東京に一時間で出ることができる春日部って、良い街なのだと、再確認できましたな。
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- 出版社/メーカー: 日経ナショナルジオグラフィック社
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