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インサイドセールス 究極の営業術 最小の労力で、ズバ抜けて成果を出す営業組織に変わる

著者:水嶋玲以仁
発行元:ダイヤモンド社

 

目次


Part1 インサイドセールスに必要な「協創と自律性の高い組織」
第1章どうしてうまくいかない?ウチのインサイドセールス
第2章セールス組織にアジャイルを取り入れる
Part2 成約率を高めるインサイドセールスはいかにして築かれるのか?
第1章脱・アポ取り集団!マーケティングと営業を巻き込むインサイドセールスをめざす
第2章予想を超える急成長。ISチームの意識が変わった!
第3章アジャイルな行動を可能にするユーザベースの組織風土
Part3 インサイドセールス先進企業に聞く営業組織と育成の正解
Case 1 ISとFSのコンビで、長いリードタイムを乗り切る―株式会社HDE
Case2 インサイドセールスでもクロージングできる―ベルフェイス株式会社
Case 3 ツールをフル活用し、人にしかできない業務に集中する―株式会社マルケト

 

感想

最近流行りのインサイドセールスという言葉。インサイドセールスとは、たんなる案件作り屋さんでもなく、テレアポ部隊でもない。営業の質と効率を担保するために必要で重要な組織であり、タスクであるということを教えてくれる本。

 

日本だと聞き慣れない言葉で、日本だとすごく新しいイメージがある世界ですけれど、営業が仕組み化され、分業化されているアメリカじゃ、すごくふつーのおはなし。THE MODELという本が売れ、Salesforce.comの営業プロセスに注目が集まっていますが、Salesforceの各種SaaSサービスを販売するだけでなく、保険でも、自動車でも、何でもかんでも営業では使われている概念なんだよね。リストを集め、リストを選別し、その中から有望な見込み顧客を見つけていく。

 

まぁ、言うのは簡単だけれど、実行するのが難しいんだよなぁ。

 

で、難しいからこういう本が出てくる、と。

 

で、インサイドセールスを根付かせるのに何が難しいのか?というと、「概念がわかっていても、実践ができない」ってことなんですよね。実践ができないから、定着しない。そして、定着しないので、先に進まないと。

 

で、日本の場合、実践や、定着の話になると、すぐにツールの話になっちゃうんだよなぁ。ツール入れたからって、ツールを変えたからって、インサイドセールスというタスクが、業務が、実践できたり、定着化したりするわけがない。必要なのは考え方であって、その精神なんだよな。たち帰れる場所が必要。それがなければ、どんなツールを入れても意味がないんだよなぁ。

 

と思っていたら、この本は、その精神を教えてくれる、素敵な本でした。

 

どういう考え方、どういう精神性が必要かといえば、それはアジャイルであったと。
いや、アジャイルも手法の話じゃねーかwって言われてしまうとそうなのですが、アジャイルに望む考え方が重要なのですよと。

 

で、それはどういうことかというと

アジャイルアプローチ5つのカギ
1.変化に柔軟な対応
2.取り組みを小さく、素早いサイクルで回す
3.取り組みへの評価と反省
4.誤解を解きほぐす情報共有
5.組織の枠組みを超えた協力体制 

 

ということです。

 

がっちり決めた業務フローではなく、決めた業務フローをガチガチに守って運用しなければならないということではないと。変わり続ける世の中の流れに合わせて、業務フロー自体も変わり続けなきゃだめなんですよと。

 

そして、更にこの内容を噛み砕いて「こういう組織であれば、アジャイル・アプローチが成功しますよ」という説明もあるのが素敵です。

組織の規模がアジャイルを妨げるのであれば、組織の単位を小さくするという考え方があります。それが、「POD」と呼ばれるグーグル(の一部の組織)やAWSAmazon Web Service)、音楽配信サービスのSpotifyなどでも用いられている運営手法です。簡単に「小さなチーム(をつくること)」と覚えてください。
PODの特徴をまとめると、次のようになります。
<PODの特徴>
・設計、構築、実行を結び、他分野かつ多機能である。
・少人数(8人以下)で結成し、POD単位で意思決定する。 

 

小さ組織、小さなチームのほうが小回り聞いていいんだよね。そして、小回りが効けば効くほど、いろんな事ができるようになるからいいんだよね。ただ、日本的組織って「人数が多ければ多いほうが良い」的な状態なんで、小さな組織っていうのが軽く思われてしまうんだよなぁ。部下が何人いるとか、メンバーが何人もいるとかっていうのと違う次元なんだよね。


で、PODな組織でOKRなアプローチをすると良いと。

OKR (Objective and Key Result:目標と主要な成果)とは目標(Objective)に対し、その達成に必要な要素を成果指標(Key Result)に分解した目標管理手法。例えば、目標として「売上○○億円」と立てた場合、それを「製品のユーザーを○○人に増やす」、「顧客満足度を○○%に高める」、「一人あたりの課金額を○○円にする」と複数の成果指標に分解する。 

 

アジャイル・アプローチ、POD、OKRがインサイドセールスを身につけるに必要なんだということなのだな。


そして、これらは重要だけれど、その大前提となることが重要ですと。

ここで注目したいのは、KPIにしろ、OKRのKey Resultにしろ、「組織のありたい姿」がまず前提にあり、その上で設けられている指標であるということです。 

 

まさにそのとおりですね。到達したい場所、なりたい姿がなければ、それらフレームワークを駆使したってどこに進むんだよって話になりますから。エンドポイントをどこにするのか?この定義が何よりも重要になるということですね。

 

最後に。

本書では数多くの企業(担当者)が「インサイドセールスの先駆者」として紹介されているのですよね。Salesforceはもちろんのこと、Marketoの担当者が紹介されています。「こんなとことまで教えてくれるのね」と、思わず感心してしまいますが、「真似できるのなら、真似してみて!」ということだったりするのでしょうね。

 

いやいや、ちがうな。

 

そんな穿った見方をしちゃだめだな。事例に出てくれた企業の担当者の皆さんは「日本でもインサイドセールスというタスクがしっかり根付くように!」ということで、公開されているのでしょうね。

そして、そんな公開事例の中で、一番刺さったのがユーザーベースの7つのルール。

7つのルール
1.自由主義で行こう
2.創造性がなければ意味がない
3.ユーザーの理想から始める
4.スピードで驚かす
5.迷ったら挑戦する道を選ぶ
6.渦中の友を助ける
7.異能は才能 

 

これ、うちのチームでも採用しよう。

 

インサイドセールス 究極の営業術 最小の労力で、ズバ抜けて成果を出す営業組織に変わる

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