WEB銭の読書メモなど

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アメリカの真の支配者 コーク一族

著者:ダニエル・シュルマン
役者:古村治彦
発売元:講談社

目次

ティーパーティー運動の源流
ウィチタの息子たち
スターリンの石油マン
ジョン・バーチ協会誕生
MITでのメーデー
後継者問題
リバータリアン・コーク大帝国の勃興
兄弟間の泥沼の戦争
万能メアリー
デイヴィッド・コーク
ビル・コークの兵法
「血」を巡る争いの連鎖
コーク一族の闇
表舞台に姿を現す
全面戦争
コーク一族の見果てぬ野望

 

感想

アメリカの大企業というと、マイクロソフトGoogleのようなIT系か、GMや、GEのような重厚長大系ばかりを思い浮かべてしまうのですが、アメリカの大企業というのは、そのようなメジャーな企業だけではないのです。コーク一族が率いるコークインダストリーのような企業も、あるのですわ。

 

コーク一族の何をもってアメリカの真の支配者なのかというと、560ページを越す本書に事細かに記載されているのですが、東京財団政策研究のサイトに簡潔にまとめられているので、そちらを引用。

 

カンザス州ウィチタには、エネルギー・コングロマリットのコーク・インダストリーズ(Koch Industries)がある。同社を経営するチャールズ・コーク(Charles Koch)とデイビッド・コーク(David Koch)の資産はそれぞれ二二〇億ドルに達し、二人は共に『フォーブス(Forbes)』誌の世界長者番付(二〇一一年版)の十八位に入っている*1 。 このように世界的にも大富豪のコーク兄弟は、現在、アメリカ政治を賑わす対象である。二〇一〇年夏のジェーン・メイヤー(Jane Mayer)による『ニューヨーカー(New Yorker)』誌の記事以降、リベラル派はティー・パーティー運動に資金を提供しているとの理由でコーク兄弟を執拗に攻撃している*2 。 確かにティー・パーティー運動の最大の特徴が明確な指導者不在であることを考えれば、こうしたリベラル派の批判はコーク兄弟の影響について過大評価していると言える。しかし、これほどまでにリベラル派が執着するコーク兄弟とは、果たしてどのような人物であるのか。本稿ではコーク兄弟の政治思想や保守派の政治インフラとの関係、そして最近の動向などについて明らかにしたい。

 

ラムズフェルドネオコンだ!とか、アメリカは軍産複合体が仕切っている!とか、そんな陰謀論や都市伝説が霞んでしまうほどのリアルがこの本にはある。

 

きほん、リバタリアンなので、政府を使って何かしてやろうという方々ではなく、政府の関与を極限まで減らそうとしている方々なので、政府を使って云々かんぬんてことはしていないような気がしなくもない。

 

こじんてきにはコーク一族がアメリカの政治を仕切っています。影の実力者ですというよりも、ある意味アメリカンドリームを実現したファミリーがどのようにファミリービジネスを拡大していったのか?って方が気になっておもしろかったですわな。

 

 

アメリカの真の支配者 コーク一族

アメリカの真の支配者 コーク一族