著者:ピーター・ティール、ブレイク・マスターズ
序文:瀧本哲史
発行元:NHK出版
目次
日本語版序文 瀧本哲史
はじめに
1.僕たちは未来を創ることができるか
2.一九九九年のお祭り騒ぎ
3.幸福な企業はみなそれぞれに違う
4.イデオロギーとしての競争
5.終盤を制する―ラストムーバー・アドバンテージ
6.人生は宝クジじゃない
7.カネの流れを追え
8.隠れた真実
9.ティールの法則
10.マフィアの力学
11.それを作れば、みんなやってくる?
12.人間と機械
13.エネルギー2.0
14.創業者のパラドックス
終わりに―停滞かシンギュラリティか
感想
ピーター・ティール。
その名前を知っている日本人は少ない。イーロンマスクや、ザッカーバーグ、スティーブ・ジョブズに、ゲイツに、ベゾス。
彼らの名前の方が一般的であるが、彼らにも負けない実績を残していることに間違いはない。
本書のサブタイトルは「君はゼロから何を生み出せるか」。
初期のPayPalメンバーにして、情報解析サービス・パランティアの共同創業者。Facebook初の外部投資家。彼らの仲間はPayPalマフィアとしてシリコンバレーでものすごい影響力を持っているのだとな。
まぁ、アメリカ共和党の黒幕、コーク兄弟のようなものか?違うか。
どちらにしろ、ものすごい優秀なシリアルアントレプレナーであることには間違いはない。
で、ティールは
優秀な学生が経営戦略コンサルタントや弁護士、投資銀行などのキャリアに就いて「あいまいな楽観主義」にもとづいた小さな成功しか手にせず、社会を大きく進化させる力を持たないことを批判する。むしろ、積極的な計画、あるべきものを提示することによって社会を動かし、自分の人生のコントロールを取り戻す試みとしての起業を、人生における正しいアプローチと位置づける。まだ多くの人が認めていない隠れた真実化を、利害とビジョンを共有したマフィアによって発見して、それを世界中に売り込む。少人数のチームがテクノロジーを武器に、社会に非連続な変化を起こす。
ことが重要と、とく。
そうやって生み出したビジネスで、世の中を進化させ続けている。
焼き直しでも、模倣でもない。
だから0 to 1なのですと。
なんでもアメリカや、世界の模倣で、タイムマシン経営を得意としている日本でま、まず、生まれてこないんじゃないか、と。
ちなみに、ティール自身は、よく言われるリーンスタートアップの考え方
①少しずつ段階的に前進すること
②無駄なく柔軟であること
③ライバルのものを改良すること
④販売ではなくプロダクトに集中すること
をほぼ全否定して
①小さな違いを追いかけるより大胆に賭けたほうがいい
②出来の悪い計画でも、ないよりはいい
③競争の激しい市場では収益が消失する
④販売はプロダクトと同じくらいに大切だ
と、主張している。
いや、言うのは簡単だけどさ。
という感想を持ってしまうのは、自分が自分の意思を持って生活していないからなんだということに気が付かせてくれる。
絶対に楽なんだよなぁ。真似していれば、考えなくて済むしな。
でも、そうやって生み出したベンチャーは、すぐになくなってしまうと。
しかし
①小さな違いを追いかけるより大胆に賭けたほうがいい
②出来の悪い計画でも、ないよりはいい
③競争の激しい市場では収益が消失する
が出来るって、シッカリとした情報収集しつつ、プランニングができるかなりマトモなオツムもった人でないと、無理な気しますな。
さぁ、勉強だ。