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マンガ「グラゼニ」が大好きな、ウェブ系の何でも屋さんが綴る、仕事とか、読んだ本のこととか、日常とか、世の中に関する忘備録。

アイデア・メーカー

著者:山口高弘
発売元:東洋経済新報社

目次

INTRODUCTION アイデア・ジェネレーション

PART1 アイデア・インキュベーション
CHAPTER1 目的を見つける
CHAPTER2 アイデアを考える
CHAPTER3 アイデアを試す
CHAPTER4 アイデアを完成させる

PART2 ビジネスモデル・インキュベーション
CHAPTER5 プロフィットモデルを創る
CHAPTER6 デリバリーモデルを創る
CHAPTER7 キュレーションモデルを創る

PART3 アイデア創造の実践
LESSON1 テーマを明らかにする
LESSON2 目的を見つける
LESSON3 アイデアを考える
LESSON4 アイデアを試す
LESSON5 アイデアを完成させる
LESSON6 ビジネスの急拡大をねらう
LESSON7 プロフィットモデルを創る
LESSON8 デリバリーモデルを創る
LESSON9 キュレーションモデルを創る
LESSON10 ビジネスモデルの全体像を描く

 

感想

この手の本でちゃんと使えた本はなかったので、かなりなめていたんですが・・・ごめんなさい。

 

すごい使える本だね。

びっくりした。

 

アイディアというものはどうやって生み出すべきなのか?

生み出したアィディアをどのように活用すべきなのか?

しっかりと、その方法を教えてくれます。

 

こういうのをフレームワークって言うのだろうな。

ちなみに、そもそもアイディアってなんなのか?って言うのが定義されているのですよ。

 

どんな意味かといいますと

 

アイディアは「新しい」ことがその要件です。もう少し具体的に言うとアイディアは要素の新しい組み合わせと定義されます。


ちなみにこれは、この本の著者の定義ではなく、ジェームス・W・ヤングという人の定義なんだとな。

 

アイディアって、ゼロから位置を生み出すことかとおもいきや、ソウじゃなかったんだね。

で、アィデイアはただ生み出すだけじゃダメで、それじゃ街の発明家と大差がないわけで、生み出したアイディアを活用するためにはイノベーションが必要ということになるのですが、イノベーションに関してもちゃんと定義しているのよね。イノベートの名詞形ってだけじゃないんだよね。

 

で、イノベーションの定義なんですが

 

イノベーションは非常に単純な2つの要素で成り立っています。

①新しいアイディアを作り出すこと
②作ったアイディアを社会で実現させること

最初のアイディアを作り出すことはさらに2つに分解することができます。

①"New issue"(新しい問題)
 ・ユーザーが見過ごしてきた問題の発見
 ・解決できないと誰もが思っている課題への挑戦
②"New Solution, new experience"(新しい解決策、新しい経験)
 ・課題をこれまでなかった方法で解決する
 ・解決策は、ユーザーにとっても新しい方法で実現する


まじで、イノベート=革新する・刷新する・・・の名詞形くらいいしか思っていなかった自分が恥ずかしいですわ。

 

で、そんなアィデイアの作り方から、そのアイディアをイノベーションフレームワークに乗っけてビジネスモデルを作る方法が紹介されているのですわ。

 

それは


A)目的を見つける
 ・実在の1人の発見
 ・不満の発見、そして教官
 ・矛盾の発見
 ・ユーザーの声を聞く
 ・目的を定義する
B)アイディアを考える
 ・アイディアの部品を見つける
 ・エッセンス(提供価値)を抽出する
 ・エッセンスを統合してアイディアを作る
 ・アイディアを壊す
 ・アイディアを決める
C)アイディアを試す
 ・プロトタイプを創る
 ・ユーザーに試してもらう
D)アイディアを完成させる
 ・アイディアの修正点を明らかにする
 ・アイディアを完成させる

 

ここで良い結果となったら次に進む
ここで悪い結果となったらA)に戻る

E)プロフィットモデルを創る
 ・プロフィットもでるを構築するための8つの型
   ・フリーミアム
   ・第三者課金
   ・ピラミッド
   ・マージンミックス
   ・マルチセグメント
   ・マルチチャネル
   ・アディショナルレベニュー
   ・会員クローズド取引
F)デリバリーモデルを創る
 ・サービスを設計する
 ・チャネルを設計する
 ・プロモーションを設計する
 ・リテンションを設計する
G)キュレーションモデルを創る
 ・ビジネスプロセスを設計する
 ・自社リソースを設計する
 ・パートナーを設計する

 

そして意思決定・事業化へ


このフレームの中で重要なのはA)目的を見つけるだと思うんだよね。

で、その中にある「実在の1人の発見」ではないでしょうかね。

ペルソナではなく、本当に存在する一人を見つける。

その1人が抱えている不満を浮かび上がらせる、と。

なんでその不満があるのか?が、具体的にわかってくることで、アイディアが解決する目的がどんどんどんどん具体的なものになってくるわけですわね。

ちなみに、不満を聞いたら、なぜそれが不満なのか?を明らかにしていく必要があるわけですよ。

 

で、それはどうやって明らかにするかというと・・・

 

●不満解消の先にある制約の発見
●「不満解消をあきらめている理由」を効く
●シーンを明らかにする

 

ことなのだとな。

 

あと、最初のアイディアが採用されることはほぼないとか、アイディアは大量にある方がいいとか

ものすごくそのとおりだということばかりで使えますわ。

そして、本の後半では、考えるためのプラクティスシートが用意されているのがGood。

たぶん、この流れで考えると、ビジネスモデルが大量生産できるのでしょうな。

 

 

タイトル:アイディア・メーカー
著者:山口高弘
発売元:東洋経済新報社
おすすめ度:☆☆☆☆☆(名著)