著者:小川共和
発行元:クロスメディア・パブリッシング
まとめ
この本はマーケティングオートメーションをしっかりと活用するために書かれた本なのです。が、個人的に著者が伝えたかったことは、そのことではないとおもわれます。じゃあ、どこか?といいますと、それはパーセプションチェンジの大変さと、コンテンツの重要さであると、私は思うのですよ。裏返すと、MAツールを導入しただけじゃ、マーケティングは成功しないんだよ、ってことですね。そこに気がつくかどうかで、この本の感想は変わってきますよ。
この本を読んだ理由
そりゃ、BtoBマーケティング支援を仕事にしていますからね。
仕事に生かせるポイント
カスタマージャーニーとはパーセプションチェンジの連鎖と言うことですね。パーセプションチェンジとは顧客心理の変化ですね。顧客とコミュニケーションを重ねることで、顧客の心理状態を変化させることを目指す、そのためにマーケティングオートメーションを利用すると言うことですね。
目次
第1章 マーケティングオートメーションに落とせるカスタマージャーニーとは
第2章 カスタマージャーニーの作り方① 全体設計
第3章 カスタマージャーニーの作り方② 施策設計
第4章 カスタマージャーニーの作成事例
感想
本書のキモは「コンテンツによってユーザーの心理、消費者心理を変えることが重要だけれど、コンテンツは無視されることをが一般的。だからといって、諦めないで頑張れ」ということ。
鴨川ジムの鴨川会長が「努力した人間が成功するとは限らない。ただし、成功した人間はすべからず努力している」と語るようなものですね。
超大変な世界。
そんな世界に、マーケティングオートメーションを導入したからといって、それだけで幸せな未来が待っているはずがない。
じゃあ、どうすればいいんだ?
それは「どこにもないコンテンツを生み出せ。ユーザーに驚きを与えることができるコンテンツを作り続けろ。」ってことなのだ。
むむむ・・・
それだけじゃ、炎上系Youtuberとおなじではないか。
コンテンツを与えることによって、消費者心理が変化しなければだめなのだ。パーセプションチェンジを狙わなければだめなのだ。
「マーケティングオートメーション」ってタイトルに入っているけれど、その実はマーケティングの基本を教えてくれる。
自分目線ではなく、ユーザー目線で考えろと、徹底的にたたき込まれる。
カスタマージャーニーの主たる工程をパーセプションで規定すると、ターゲットとなる顧客・着込み顧客が実際に利用する言葉で定義すること、考えることが重要。顧客の言葉でしっかりとかけると言うことは、消費者心理の深い洞察がうまくいっていると言うこと。
お客様の言葉でカスタマージャーニーマップを作ることができなければ、それは消費者心理の洞察に成功していないってことなのだ。
いやはや、深いな。
パーセプションチェンジの証は自動的に計測できる行動でなければ意味がない。
こうやって、マーケティングオートメーションに落とし込む話もちゃんと書かれているのは、素晴らしい。
わたしも、頑張ります。
タイトル:マーケティングオートメーションに落とせる カスタマージャーニーの書き方
著者:小川共和
発行元:クロスメディア・パブリッシング