著者:渡瀬昌彦
発行元:講談社
- なぜニセコだけが世界リゾートになったのかまとめ
- なぜニセコだけが世界リゾートになったのかを読んだ理由
- なぜニセコだけが世界リゾートになったのかで仕事に活かせるポイント
- なぜニセコだけが世界リゾートになったのかの目次
- なぜニセコだけが世界リゾートになったのかの感想
なぜニセコだけが世界リゾートになったのかまとめ
ニセコと言えば世界有数のスノーリゾート。数十年前までは、単なる札幌近郊のリゾート地だったのですけれどね。バブルが崩壊し、東急や、西武の力が弱くなり、外資系の力が強くなってから、大きく変化したのよね。その内容がこの本から、よくわかります。マーケティングを学んだ人であれば「外資系のデベロッパーはマーケティングの王道を行ったんだな」って理解できるようになります。富裕層、それも北米やヨーロッパのスノーリゾートにあまり行かない富裕層にターゲットを絞り、ニセコでしか味わえない体験をしかかりト提供し続けている。ターゲットうぃしぼりこんだら、売り上げが落ちちゃうんじゃないか?シェアが落ちちゃうんじゃないか?という日本企業によくある間違いをしていないのですよね。
なぜニセコだけが世界リゾートになったのかを読んだ理由
スキーが好きなのと、地方再生に興味があったので
なぜニセコだけが世界リゾートになったのかで仕事に活かせるポイント
選択と集中が何よりも重要。ニセコにはパウダースノーというキラーコンテンツがある。このコンテンツを最大限活かし「海外」「富裕層」「スキー」にターゲットを絞ったことなのよね。
なぜニセコだけが世界リゾートになったのかの目次
ニセコの強さ3つの理由
ニセコはバブルなのか?
日本の観光業の敗北と外資による再生
ニセコに富裕層が集まる理由
ニセコの未来
ニセコに死角はないのか?
観光地の淘汰が始まる
なぜニセコだけが世界リゾートになったのかの感想
日本企業はすぐに「他社の成功事例」を求める。そして、それを真似ようとする。で、真似て失敗する。そりゃそうだ。成功に至った前提条件までも真似る・パクるならいいのだけれど、うわべだけ真似る・パクるからね。そりゃうまくいかない。だから、日本中にゆるキャラがあふれ、新しくB級グルメが生まれ、よさこいが行われ、芸術祭が行われ、舞台ができるのですよ。そして、みんな失敗する。くまもんにはくまのんの、直島には直島の、宇都宮餃子には宇都宮餃子のバックボーンがあるんだけれどさ、という話を完全においてきてしまってるからね。
そういうことを一切せずに成功したニセコの例が淡々と紹介しているのが、この本。いや、ニセコに外資が入り込む原因となった点から取り上げているので「どこを切っても同じようなリゾート施策」という点は知ることができますよね。ニセコでも、志賀高原でも、苗場でも同じような西武のスノーリゾート。ニセコでも白馬でも同じような東急のスノーリゾート。行動成長期の勢いと、バブルの勢いがなせた技。
そういう日本の失敗と外資の成功の差がはっきりと描かれているのが本書。
「海外の金持ちのための街になってしまったじゃないか!日本人はどこで遊べばいいんだ!」って反対意見が出てきますが、そういう反対意見に耳を傾けているから、失敗しちゃうんだよね。ニセコから成功のエッセスを抽出し、おらが町に向けて解釈をし、実行をした観光地だけが復活するんだろうな・・・と。
タイトル:なぜニセコだけが世界リゾートになったのか 「地方再生」「観光立国」の無残な結末
著者:渡瀬昌彦
発行元:講談社