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ネットフリックスvs.ディズニー


ストリーミングで変わるメディア勢力図

 

著者:大原通郎
発行元:日経BP

 

ネットフリックスvs.ディズニーまとめ

ディズニーも当時のメジャーアミューズメントであった映画や舞台、遊園地をうまく利用して、新たな力を手に入れたんだよな。今度は権力側になったディズニーが新興勢力のNetflixの挑戦を受ける立場になった。でも、まだ、ディズニーには柔軟性があったのよね。ディズニーとNetflixを軸に旧来的なメディアとニュータイプのメディアの戦いを教えてくれる素敵な一冊。

 

ネットフリックスvs.ディズニーを読んだ理由

DAZNの秘密を知りたかったので

 

ネットフリックスvs.ディズニーで仕事に活かせるポイント

Netflixの幹部に求められるのはコントロールの発想ではなく、コンテキストの発想。

 

コンテキストのリーダーシップの下では、部下の自由度が高まる。上司は、できるだけ多くの情報をチームと共有し、監督や指示がなくてもスタッフが優れた意思決定をして成果を上げられるように後押しする。これによって、部下の意思決定能力が鍛えられ、将来は自分の力で優れた判断を下せるようになる。

 

これは素敵なマネジメントだけど、このマネジメントに答えられるメンバーって、めちゃくちゃ賢いことが求められるよね。

 

ネットフリックスvs.ディズニー目次

第一部 アメリカの新旧メディア戦争
第二部 新型コロナパンデミックによる新局面
第三部 これからのメディア産業

 

ネットフリックスvs.ディズニー感想

メディアっていうのは大衆を操作して政権に有利な世論を生み出すことができるんだよね。だから、ナチスドイツじゃなくても、政府がメディアをコントロールしやすいような、もしくはその逆で政府から一切の干渉が入らないような仕組みや法制度を作ってるのよね。そして、マネタイズの仕組みもそれに最適化されている。

なもんで、Netflixや、アマプラ、DAZNのような破壊者と戦うにはしがらみが多すぎたんだよね。で、戦うとしても5年後か10年後と思っていたら、コロナ禍によっていきなり戦うことになった。

そりゃ、旧メディアは勝てないよねって。

Netflixが挑戦する相手としてディズニーが紹介されているのだけれど、ディズニーはそういうしがらみとはあまり関係のない場所にある会社なのよ。なのに、ディズニーですら苦戦している。

メディアってものが、大きく変わる瞬間にいるんだなって、再確認できる一冊。

そして、コップの中の権力争いと、インフラというかシステムの魔改造に大金を突っ込むことしか考えていない日本の旧メディアは終わるよ なって思うわけです。

まぁ、これだけ地上波テレビを見ている国はないので、すぐには死なないと思うけど。地上波テレビからしか情報を集めない人が山のようにいるので国としては終わるよね。

 

 

タイトル:ネットフリックスvs.ディズニー
ストリーミングで変わるメディア勢力図
著者:大原通郎
発行元:日経BP