発行元:都市出版株式会社
まとめ
東京オリンピック自体にはあまり興味がないのですが、その周辺で発生する建築や、歴史に興味が向くわけです。駒沢・代々木・神宮という東京の西に偏った1964年のオリンピック会場。この流れが今回は神宮・有明・晴海と東に偏るという。これは、その次代に東京の重心がどこにあったか?を意味しえいるんだと。そーだよな。三丁目の夕日の時代、東京の勢いは新宿・渋谷から生まれていたものな。それが、21世紀の今は臨海部から。とりあえず、トライアスロンとオープンウォータースイミングも、海の森でやればよかったのにね。
この本を読んだ目的
雑誌「東京人」には、雑学好き、トリビア好きを唸らせる仕掛けがいっぱいあるのです。そんな仕掛けに引っかかりました。オリンピックでなく「近代スポーツ」なのですもの。
感想
今月号の大特集は「近代スポーツことはじめ」。すごいよね、東京オリンピック開催まで1年を切ったというのに、実質オリンピックの特集だというのに、オリンピックを表紙で謳わないという。このジラス感じが好きです。
そして、ここ10年では最高傑作だと思っている大河ドラマ『いだてん 東京オリムピック物語』の内容を絡めているのが素敵です。金栗四三や、三島天狗以外、播磨屋足袋店も実在していたんだな。すごいな、宮藤官九郎。そして、大森兵蔵も、近代スポーツを広める立役者であったと。バレーボールとバスケットボールを日本に伝えたのは大盛りなんだって。
そして、1964年の建造物もいいですな。旧国立競技場、壊さなくて残せばよかったのにと思っている派で、かつ、新国立競技場を立て直すのであれば、恒久的なサブトラックを備えれば良いのにと思っている派です。
でもね、そんな今月号で一番面白かった記事は「記憶に残る名言集。」ですな。スポーツの実況中継中に生まれた名言を紹介している企画。
色々と紹介されているのですが、一番心に刺さったのはこれ。
肉体がレクイエム、攻撃がゴスペル、この二人の戦いの模様は、まさにバラードだ。
1988年藤波辰爾VSアントニオ猪木で古舘伊知郎が生み出した名言。
やはり、古舘さんはプロレス中継が向いていましたよ。
で、そんな今月号を読んでいて、読みたくなった本はこれ。