著者:洞田貫晋一郎
発行元:翔泳社
シェアする美術まとめ
美術と触れ合うには、どうすればいいのか?美術と触れ合ってもらうには、どうすればいいのか?そんな消費者(って言い方があっているのかは、謎)と企画者側の思いをマッチングして解決してくれるのが、本書。やはり、宣伝よりも提案なんだよな。美術展に来て何をする、何ができるのか?という提案。そして、的確な提案を行うためには、ユーザーの心理がわかってないとだめなんだよな。
シェアする美術を読んだ理由
仕事で美術に関わるので
シェアする美術で仕事に活かせるポイント
SNS投稿、伝えたいことの一行目はタイトル
シェアする美術の目次
「レアンドロ・エルリッヒ展」成功の舞台裏
「撮影OK」の波がアートを変える
海外の美術館の最新SNS事情
森美術館のユニークなSNS運用
「森美術館流」インスタ&ツイッター活用術
テクニックよりはるかに大切なこと
シェアする美術の感想
2019年5月現在、Twitterが約17万3000人、Instagramが約12万人、Facebookが約120000人、合計約41万人のフォロワーがいると言います。とはいえ、世界の美術館は、桁が二つもおおきいのですよね
すごいな。これはコロナ禍の前の数値。様々な制限が発生した(せざるおえなかった)新しい生活様式下であっても、このフォロワーとしっかりとしたコミュニケーションができたのだと思う。
なんでこんなにうまく行ったのかというと、「来てくれる層」にターゲットを定めて、しっかりとプロモーションを行ったからなんだとな。奇をてらったことはしていないのね。
なお、森美術館のSNSアカウントをフォローしているのは40代未満なんだとな。展示が若者よりってのもあるけれど、日本の人口動態統計て違うのが面白い。美術館を訪れたあとにショッピングするアクティブシニア層は囲えてないのだと。アクティブシニア層、繋がっているのはどこのアカウントだろう。
フォロワー数がとても多い森美術館のアカウントだけれども、数よりめエンゲージメント率を気にしてるのだそうな。
エンゲージメント率を高めるには「自分が何者かを伝え」「基本的な情報をしっかりと伝え」「広告的な投稿でなく、提案的な投稿をする」のだと。
で、アカウントと繋がっている層はこのようにセグメント分けができるのだと。
①どんな展覧会でも毎回必ず来てくれるアートファン 10%
②興味のある展覧会には来てくれるリピーター 20%
③面白そうだと思ったら来てくれる層 40%
④興味は薄いがきっかけがあれば来る層 30%
この中の「③面白そうだと思ったら来てくれる層 40%」を森美術館は戦略的に狙ってるのだそうな。
こういう戦略が重要なのね。