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マンガ「グラゼニ」が大好きな、ウェブ系の何でも屋さんが綴る、仕事とか、読んだ本のこととか、日常とか、世の中に関する忘備録。

ビジネスデザイン 未来を作るビジョンとプロセスとITの話

著者:羽生章洋
発行元:技術評論社

 

まとめ

ビジネスをデザインするということは、ゴールを明確化することなのだ。ゴールを明確化するということは、手にすることができるメリットをていぎすることだ。そして、プロセスとは、そのゴールに近づくためのタスクの連続なのだ! すごい重要なことが、シンプルで、わかりやすく説明されています。

この本を読んだ理由

業務プロセスを整理し、わかりやすくまとめるということについて、もっと勉強しようと思いました。そんな流れで手にした本です。

仕事に活かせるポイント

もう、全部ですね。その中でも、ビジネスデザインを行う最初のステップ「まずはビジョンを描こう!」が、仕事に活かせるポイントですね。逆に、活かさなければならないポイント。

目次

第1章 まずはビジョンを描こう!
第2章 価値を提供するための仕事を設計しよう!
第3章 ITを味方にするための要件定義をしよう!
第4章 ビジネスデザインを実現するために行動しよう

感想

久しぶりにとある開発案件の要件定義を行っておりまして、「要件定義のまえに、ちゃんと業務整理をできるようにならなきゃダメだな。プロセス整理について、ちゃんとお勉強し直さなきゃだめだな」と思いまして、この本を手に取りました。

 

最高ですね。

 

要件定義についても、わかりやすくまとめられています。”要件定義書とは「作り手に対する指示書」であると同時に「利用者(ユーザ)に対する利用手引き書」。そして、要件定義書にはUI、機能、データが定義されてる必要がある。”って、まさにそうです。

 

このように要件定義に関しては、すごくいいことが書かれておりまして、ものすごくためになります。
しかしですね、それ以上に本書のメインタイトルでもある「ビジネスデザイン」についての説明が良かった。特に「第1章 まずはビジョンを描こう!」と「第2章 価値を提供するための仕事を設計しよう!」はすごくためになります。ビジョンを描くことの重要性を、わかりやすく教えてくれるのがよいのです。

 

ビジョンって何か?といわれますと、例え話でよく語られる「ドリル」と「穴」を用いると、わかりやすく説明できます。ドリルは手段で、穴は結果。欲しいのはドリルじゃなくて、穴ですという話ですね。これは正しいのですが、穴はビジョンじゃないんですよね。穴を明けることで始まることで得られるワクワクや、ドキドキが、ビジョンなんですよね。このワクワクや、ドキドキをしっかり定義してあげることが重要だよ

 

ここの話がすごくよくわかりました。
こういうことが提供できるから、我々は存在しているのだと。お仕事できるのだと。

 

そして、それを提供してくれるからこそ

 

顧客からすると、私たちは何を実現してくれる存在だと思われているのか?

 


ということが重要であって、我々は

 

【顧客にとって】どんな素敵なことが起こるかをさらに列挙する

 

必要があるんですよ。

素敵です。

 

そして「価値を提供するための仕事の設計」なのですけれど”成果が次の仕事に連鎖しない仕事は無意味である”のです。成果が連動するように仕事を設計することが重要なのです。

このことを、著者は

 

私たちが、最終成果を提供する顧客が、困りごとを解決するための材料として、私たちの最終成果を入手するという連鎖が有、その連鎖の先に顧客の困りごと解決という本当に提供すべき価値が生まれるのです。ですから、自分たちが頑張って生み出した最終成果がきちんと顧客に届くように、顧客側の入手プロセスも描いておく必要があります。

 

 

と語っています。

ほんと、マジでビジョンが重要なんですよ。ビジネスデザインが重要なのですよ。

本書を読み進めると、この考えが骨の髄までしみこんできます。

なので、後書きに書かれたこのフレーズに「いいね!」を100万回押したくなってしまうのです。

 

プロジェクトを立ち上げる「前に」ビジネスデザインを行うことが重要です。そしてビジネスデザインにもとづいてプロジェクト設計を行うことが重要です。

 

 

あと、本文中で参考図書として紹介された、この本を読んでみたくなりました。

 

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