WEB銭の読書メモなど

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はじめよう!プロセス設計 〜要件定義のその前に

著者:羽生章洋
発行元:技術評論社

 

まとめ

システム的に、機能的に、できるできないの話が、開発したシステムの成功を決めるわけじゃないんですよね。開発したシステムの良し悪しを左右するのは、「そのシステムがちゃんと使えるかどうか」ということ。ちゃんと使えるかどうかは、利用者の行動をちゃんと考えないとだめ。そして、利用者だけでなく、システム管理者の行動も、ちゃんと考えなければだめ。超人的な管理者と、ユーザーがいるから成り立つシステムは、ちゃんとしたシステムではないんですよ。

この本を読んだ理由

要件定義のレベルを、より向上させるため

仕事に活かせるポイント

全部だねw マジカを使って、関係者を巻き込んで、プロセス整理を行いたいものですね。

目次

第1部 プロセス設計って何だろう?
CHAPTER 01 「モヤモヤ」が止まらない
CHAPTER 02 プロセスとは何か
CHAPTER 03 プロセス設計とは
第2部 プロセスの構成要素
CHAPTER 04 プロセス=仕事の連なり
CHAPTER 05 評価と価値の対価
CHAPTER 06 心の仕事
CAHPTER 07 もしもの世界
CHAPTER 08 プロセスどう表現するか
CHAPTER 09 マジカでプロセスを表現する
CHAPTER 10 マジカでサンプルを描いてみる
第2.5部 既存プロセスの見える化
CHAPTER 11 現状を可視化する
CAHPTER 12 既存システムのリプレース案件にて
CHAPTER 13 パッケージソフトやシステムに業務を合わせるという話
第3部 プロセスの設計方法
CHAPTER 14 基本的な考え方=ストーリー指向
CHAPTER 15 ゴールを明確にする
CHAPTER 16 3本のプロセスライン
CHAPTER 17 カスタマーエクスペリエンスを描く
CHAPTER 18 サービスデザインを描く
CHAPTER 19 ユーザシナリオを描く
CHAPTER 20 全体を見直してみる
まとめ 現代の魔法使いとして

感想

システム開発をする際に、避けて通れないのが要件定義。でもね、ちゃんと要件定義をすれば、まともなシステムができると思っちゃっているのが間違え。要件定義の前提条件が間違っていると、それ以降のタスクも全て間違っちゃうという悪夢が待っている。

 

じゃ、どうすればいいの?

ということで、本書ですね。

 

要件定義の前段階として、ちゃんとプロセス設計をしましょうね、と。「え?要求事項の整理じゃないの?」と思ってしまうのですが、要求事項の整理も、もちろん必要ですけれど、それと同じくらいにプロセス整理が必要となってきますよ、と。

 

業務プロセス、行動プロセス、仕事のプロセスを整理することで、「あぁ、このポイントを修正するために、改善するためにシステムを開発するのね」ということがわかってくるし、「新たなシステムを構築したけれど、これじゃ、既存のプロセスを全部変えないとだめですよね」ということが見えてくる。

 

いやはや、重要な事なんですよ。

プロセス設計。

 

そんなプロセスを設計を実行するステップは①出すべき成果を定める②成果を出すために必要な仕事を考えて定める③定めた一連の仕事を誰でも理解して実行できるように図示する、となる。

 

でもね、ここで重要なのは「プロセス設計」は0から行うってことが、すくないってことなんですよ。すでにある仕事に対して、IT化や、ソフトウェア開発&導入となるわけですよ。そんな場合の既存プロセスの見える化は、次のような③ステップとなると。①どんなことをしていますか?②いつしていますか?③出来上がったものはどうしていますか? 繰り返しになりますが、このポイントを踏むことで、すでにある仕事に対して、IT化や、ソフトウェア開発&導入が行えるようになるわけですよ。

 

この本のもっとも重要な箇所であり、かつ、「これをやらないと全て意味がなくなりますよね」という箇所がここですね。既存のプロセスを見える化して、そこに改良を加えていくという。

 

この他、本書で説明されていることは「仕事について」と「顧客について」ですね。

 

仕事っていうのは何か? 本質は変換すること。変換とはなにか? 顧客が自分だけでは解決できない問題を、対価を支払うことで解決して、得ること。つまり、仕事とは、ビジネスとは、顧客にとって自分だけでは解決できない問題を対価と引き換えに解決する手段であるといえる。

 

これを前提に考えると、仕事を行うタイミングは「①ほかからのリクエストがあったとき」「②ある条件を満たしたことを検知したとき」の②種類であるといえる。ほかはもちろん顧客だし、ある条件とは「顧客にアプローチしてOK」という条件になるわけですよ。

 

とはいえ、ここで重要なのは、「顧客は我々の都合に応じて行動する義務はない」ってことだ。あまりにも都合の良いお話が、最近は多いからねぇ、と。そんな風に、お客様が動いてくれるなら、もう、なにもいらないんじゃないかというレベルで、サービスを考える人もいるわけで。

 

顧客のことを考えない、素っ頓狂なサービスを生み出さないために「カスタマーエクスペリエンスを描きましょう」つまり「カスタマージャーニーマップを描きましょう」ということが、最近、語られていますが、そんなカスタマーエクスペリエンスの描く際に気をつけるべきことも、本書ではしっかり説明されているのです。


CX(カスタマーエクスペリエンス)を描く際に重要な、5点。

①顧客の問題解決を支援するために顧客に何をどうしてほしいのか
②そのような行動をしてもらうために顧客の心がどんなふうになって欲しいのか
③そんなふうにおもってもらうために何がどうなればいいのか
④その状況を実現するために我々はなにをどうすればいいのか
⑤我々がその行動を実現するためにどんな機能があればいいのか

 

顧客に、お客様に、与えるベネフィットをまず定義しなきゃだめだってことだな。