WEB銭の読書やグラベルロードのメモなど

マンガ「グラゼニ」が大好きな、ウェブ系の何でも屋さんが綴る、仕事とか、読んだ本のこととか、日常とか、世の中に関する忘備録。

日経ビジネス 2019.12.23.30合併号

発行元:日経BP

 

まとめ

オリンピックのあとに大きく世の中が変わるだろうねぇ。昭和の時代にできた仕組みがガラッと変わるだろうね。そして、老後を社会に支えてもらおうって考え方が大きく間違っていたということに気がつくのだろうね。いくら老人が多いからと言っても、社会制度がガラッと変わるからなぁ。選挙でさわいでも金融制度から変わったらたいへんだよね。逃げ切れないんだろうな。どうするんだろう。

 

この本を読んだ理由

週に1度の頭の体操

 

感想

今週号の大特集は「2020年大転換 五輪後に起きる14の異変」ですな。その14の異変は次の通り。

  1.  近づく不動産価格の天井
  2.  日本経済、ジリ貧覚悟か
  3.  年前半は五輪準備パニック列島
  4.  限界点を超える教育劣化
  5.  超・早期化する就活
  6.  変わる街づくり
  7.  インバウンドも大転換?
  8.  地銀マン、消える「地方での威光」
  9.  出前戦争が招く「一段の人手不足」
  10.  主力産業も転換だらけの1年
  11.  世界中で「ミニ独立国」が誕生
  12.  米中・日韓・香港問題の「現実解」
  13.  「コーヒーが消える日」は来る?
  14.  人類期待の「宇宙産業」

いまの建築ラッシュは復興とオリンピックに引っ張られていることはわかっているので、その1つであるオリンピックが落ち着けば、もとに戻っちゃいまうすよね、と。で、そうなれば引き上げられていた価格は下がるから「マンションを買うのはオリンピック後だよね」ということはわかっていたことですよ。産業構造も大きく変化しているのですから、20世紀型の、昭和型の労働集約型産業は成り立たなくなるわけですよ。そして、それは教育についても同じ。椅子取りゲームの対象者がものすごく多かった時代と、椅子のほうが多い時代の差ですよ。そりゃ、「ちゃんと勉強」しないとダメだよね、と。

 

もう、最初からわかっていることが多いです。でも、やってくるくらい未来に向けて準備をしていない人が多すぎるのです。知ってる人には「さもありなん」。そうでないと「聞いてないよ!」。老人勢力に特化している野党の支持が伸びるかもしれませんが、きっとやってくるであろう円安とインフレが、逃げ切れるはずだと思っていた人々のお財布を直撃しちゃうんだろうな、と。

 

とりあえず、都心回帰都心回帰って大騒ぎしていますが、リモートワークやら、テレワークやらが一般的になると「通勤」という概念がそもそもなくなるので、「会社に近いから」というだけの理由で都心のど真ん中のタワマンに必要はなくなるんだよなぁ。他にも理由があればいいんだけれど。「近いから」だけだと、価値観の大変化についていけないよな。

 

で、そんな今週号で他に面白かった記事。

 

SUBARU中村社長が語った真意 対トヨタ”こんちくしょう”を変えたかった」
こんちくしょうって気持ちはなくなったかもしれませんが、完全にことなかれ主義になっちゃっていますなぁ。モリゾウ社長がWRCでヤリスを使いまくっているんですから、忖度してWRXでR2とかR3でラリーに出ればいいのに。

 

「18年ぶりの株価高値をけん引 ソニー半導体に迫るサムスン
ソニーすごい。画像センサーの売上は20年3月期で8900億円!前期比で+25%。世界シェア1位なのにさらに伸ばす!半導体メーカーは世界第9位!日本勢で唯一。で、こんなソニーを追っているのがサムスン。シャオミのスマホにはサムスン製の1億画素超の画像センサーが搭載されるんだと。すげぇ。サムスンソニーを追いかけるけれど、ソニーはFAの検知センサーとして利用を提案したりするんだと。むむむ、だな。モービルアイの画像センサーに採用されたら、すごい台数出るよねぇ。

 

「観光以上、定住未満のほどよい関係に 旅するように地方で副業の選択肢」
これはいいですなぁ。副業の拠点を地方、本業の拠点を首都圏において、そこをブリッジすることで仕事と価値観を生むという。東京ズッポリ、地方図ポリではない。観光じゃないので、関わり方もマジになるしねぇ。観光がメインの交流人口ではなく、関係人口。わたしも、嬬恋、日光、南会津、千倉、香取で副業したいねぇ。好きな地域で好きな仕事をするのが良い。

 

「日販グループホールディングス 市場半減も、読書は死なず」
入場料をとる六本木の書店「文喫」、本が読めるリゾートホテル「箱根本箱」。本との新しい関わり方を提案して、市場の再生を狙う日販。これは素敵なことですね。リアル書店が減りまくり、ホントの出会いの場所がなくなってしまった21世紀に、素敵な取り組みです。活字離れでも、読書離れでもないんですよ。本というメディアで活字に触れなくなっただけなんですよね。本を読むという価値を再定義して提供する日販、素敵です。

 

そんな今週号を読んでいたら読みたくなった本。

 

1970年体制 「縮み志向」が日本経済を停滞させた

1970年体制 「縮み志向」が日本経済を停滞させた

  • 作者:田村賢司
  • 出版社/メーカー: 日経BP
  • 発売日: 2019/10/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

 

 

SDGs入門 (日経文庫)

SDGs入門 (日経文庫)

 

 

 

ネクストシリコンバレー

ネクストシリコンバレー

 

 

東京人 2019.9

発行元:都市出版

 

まとめ

駅前のロータリー一つ、駅舎一つ、商店街一つに歴史があるってことですね。いや、歴史じゃないね。思いだね。都市計画とはなんぞや?ということを教えてくれる一冊。

 

この本を読んだ目的

東京の歴史、東京のり理が知りたい私にとって「私鉄がつくったまち」というのは永久保存版レベルです。

 

感想

いやー今月号は特に面白かった。「私鉄がつくったまち」という特集に、読み返してしまうほどはまってしまった。

 

国鉄は天下国家のこと、わかりやすくいうと軍事関係の流れから生まれる=線路が引かれることが多いわけだけど、私鉄は最初から営利目的だからね。

お金儲けのために線路を引き、鉄道の利用者増やすために、沿線に住宅地を作り、沿線外からも人を呼び込むために、アミューズメント施設を作る。

 

それは小林一三の世界であり、東京では小林一三の教えを受けた東急の田園調布が有名。ということは知っていた。他の私鉄でも規模は違えど、似たようなことをしていると思っていた。

 

それが大きな間違いだった。田園都市の生みの親が渋沢栄一であることに間違いはないけれど、東京の分譲地のパイオニア桜新町で、駅ももちろん桜新町なのだ。

 

むむむである。

 

おなじ東急沿線であっても、大岡山や、日吉も、その仲間だ。京王線なら北沢だ。中央林間だって、林間都市というなのもと開発されていたんだと。

 

知らないことだらけだった。

 

国立が学園都市だとは知っていたけれど、目白文化村なんだって。渋谷でなく、目白。場所は中落合四丁目なんだと。ときわ台東武が作った街だとは知っていたけれど、ときわ台と同じように作られた駅と街が南宇都宮だっただなんて。

 

そして、千住緑町は京成が作った分譲地で、その緑町の地盤改良に使われた土は、上野の山の地下に作られた京成上野駅の名残、つまり地下工事で出てきた残土で埋めてつくたんだと。

 

しかし、知らないことだらけだった。

 

そして、正蔵師匠の食べ物エッセイ、すごい面白いよ。この「ちょいとごめんなさいよ、四時からの悦楽」最高。噺家さん独特の言葉のセンスが良い。ポンポンポンポンと経過に並ぶ言葉が、メニューの、食事の美味しさを際立たせる。ちなみに、今月号は浅草のヨシカミ。

 

そんな今月号を読んでいたら読みたくなった本はこれ。

 

東京懐かし写真帖 (中公新書ラクレ)

東京懐かし写真帖 (中公新書ラクレ)

 

 

 

新宿の迷宮を歩く: 300年の歴史探検 (平凡社新書)

新宿の迷宮を歩く: 300年の歴史探検 (平凡社新書)

 

 

 

東京凸凹散歩――荷風にならって

東京凸凹散歩――荷風にならって

 

 

十五の夏 下

著者:佐藤優
発行元:幻冬舎

 

まとめ

青春時代の出来事って、青春時代に出会った素敵な大人って、未来に向かって成長する人間にとっては最高のプレゼントになるんだな。もう青春時代がやってこないおじさんにとっては、素敵な未来を教えてあげることができるような大人を目指すだけだな。

 

この本を読んだ理由

そりゃ、上巻を読んだら、下巻も読みますよ。一大青春ロマンだよね。こういう高校生活を送りたかった!

 

この本の目次

第6章 日ソ友の会
第7章 モスクワ放送局
第8章 中央アジア
第9章 バイカル号
第10章 その後

 

感想

我らが佐藤優さんが浦和高校の1年生時の夏休みに経験したことを綴った一冊。

 

エジプト経由で訪れた東欧から共産主義の総本山であるソビエト・モスクワに辿りついたところから話が始まります。

 

まだソビエト連邦という国が存在しており、雪解けどころか東西冷戦の真っ只中な時代であり、第二次世界大戦後30年しか経過してないような時代。

 

そんなエッセンスを追加して本書を読み進めると「ソ連を高校生にひとり旅させるなんて!」と、この本に出てくる大人のような反応を、読者であってもしてしまうわけです。でもね、東欧諸国にだって、ソビエトにだって、優しい人は住んでいるわけですよ。逆に日本にだって、優しくない人も住んでいるわけですよ。

 

大人の事情の間から、たまに見える、真っ黒な世界。

 

暗渠のように下巻に流れる裏テーマは、まさにこれ。

 

15歳の大人への階段を登り始めた少年が感じる純粋な思いと、その少年を中心に動く大人の黒い思い。イデオロギーとか、思想とか、党派とか、戦争体験とか、どーでもいいよね、と。みんなが平和で、豊かに生活できればいいのではないか?と、著者と同じように思ってしまう。ここまでストレートに記されてはいないけれどね。

 

秘境扱いだった70年代中央アジアの様子や、同じく鉄のカーテンの向こう側であったソビエト国内線の様子がわかる紀行文としても傑作な本書です。ほんと、青春時代の体験が、その後の人生を形作るんだな、と。あとはラジオの短波放送を聞いておけば良かったな、と。

 

インターネットはなく、代わりにベルリンの壁があったじだいのおはなしですな。

 

 

 

十五の夏 下

十五の夏 下

  • 作者:佐藤 優
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2018/03/29
  • メディア: 単行本
 

 

ドキュメント 道迷い遭難

著者:羽根田治
発行元:山と渓谷社

 

 

まとめ

 

自然を相手にする、自然とともに過ごす、趣味。その場合、用心はしてもしすぎないってことですな。あとは何しろ計画ですな。しっかりとした計画をたてること。まぁ、しっかりとした計画を立てることが、イコール、用心することなんですがね。

 

この本を読んだ理由

山と渓谷社から発行されている「遭難した人、山で道に迷った人」のドキュメンタリーなんですもの。そりゃ、もちろん、読みますよ。

 

この本の目次

南アルプス・荒川三山 1999年8月
北アルプス常念岳 2001年1月
南アルプス北岳 2001年9月
群馬・上州武尊山 2002年5月
北信・高沢山 2003年5月
秩父・和名倉山 2005年5月

 

感想

ものすごい本です。山で遭難した人に取材し、「なぜ、道に迷ったのか?」を語ってもらうという、ある意味、傷口に塩を塗り込むような本。

 

この本に登場してくれた皆様に、ただただただただ感謝です。

 

登山や、山歩きは、自然とともに時間を過ごすスポーツです。趣味です。定期的に訪れるアウトドアブームを見ていると、ゲームの中の世界と同じように自然を考えている人が多すぎるんじゃないのかしら?と思うわけですよ。自然はすばらしいけど、それと同じくらいに怖いんですよ。

 

でもね、この本にはそんなしろーとさん、自然を舐めているような人は出てきません。ある程度、経験を積んだ人が登場するのです。そして、道に迷い、捜索されるような環境も、野口健さんが登場するような山でもない。

 

経験ある人が、ちゃんと用意をしても、道に迷い、遭難してしまうという現実。

 

用心するに越したことはない。用心はしすぎても、しすぎることはない。そして、用心はスケジュールに反映される。

 

これは山歩き以外にも当てはまるね。

 

そして、山歩きでは「ヤバイと感じたら、立ち止まる。そして、引き返す」と「道に迷ったら下るのではなく、登る」ってことだな。

 

ドキュメント 道迷い遭難 (ヤマケイ文庫)

ドキュメント 道迷い遭難 (ヤマケイ文庫)

 

 

決定版 コンピュータサイエンス図鑑

監修者:ヘレン・コールドウェルほか
著者:クレール・クイグレー、パトリシア・フォスター
発行元:創元社

 

まとめ

いつも何も考えずに使用しているパソコンや、ウェブの技術。なんで動くのかは知らないけれど、動くことは知っている。細かいことは、むかし、初級シスアドや、基本情報技術者試験を受けたときにお勉強したけれど、完全に忘れています。子どもがもうすぐ学校でプログラミングを学び始める、そんな時期のお父さんにこそおすすめの本だな。

 

この本を読んだ理由

会社の若者に「すごい良い本を見つけました!」と進められたんです。「ヲイヲイ。。。」って思ってしまったのですが、読んでよかった。素晴らしい1冊。

 

この本の目次

1 さぁ始めよう
2 コンピュータサイエンスとは?
3 ハードウェア
4 コンピューテーショナル思考
5 データ
6 プログラミングのテクニック
7 プログラミング言語
8 ネットワーク
9 ウェブサイトとアプリをつくる
10 デジたり世界での振る舞い
11 ソーシャルメディア
12 デジタル世界の課題
13 コンピュータの未来

 

感想

わたしは、デジタルの技術を使って、ウェブの世界で色々やって、お客様からお金をもらっているわけですよね。なので、パソコンや、ウェブが「こうすれば動く」ということはわかっているんですよね。

 

わからなかったら、お金を稼ぐことできないですからね。

 

そして、これらを仕事にしている人々の場合、「わかっていること」が前提条件になるので、誰も細かいことを聞いてこないんですよ。機械語だ、なんだかんだなんてシスアドの試験、もしくは基本情報技術者試験のときに覚えたくらいですよ。

 

知っていたほうがいいけれど、知らないとできないわけじゃないしな。

でもね、もうすぐ、うちの娘さんが小学校でプログラムを学ぶようになるんですよ。

 

「お父さんに任しとけ!仕事でやってるんだから!プログラマーや、SEじゃないけれど、最低限のことはわかるぞ!」なんて強気に言い切ったのですが、「あぁ、基礎知らないなぁ」と。

 

この本を読んで、感じたのはそこだ!

 

お父さん、基礎を知らなすぎるぞ! 会社で聞かれたら「ググれ、それくらい!」と言えるけれど、コドモにはそれが言えないからな。

お父さん頑張るよ。

そして、お父さんも、この3つのことはちゃんと覚えておくよ。

 

問題をいくつかの小さな問題に切り分けることを分解と呼び、コンピューテーショナル思考で使う強力なツールです。分解するとプログラマは効率的な解決法を生み出せます。

 

抽象化はシステムやオブジェクトを構成するようそのうち、どれがそのシステムやオブジェクトの決定的な特徴(失われてしまうと「そのオブジェクト」だといえなくなるもの)なのかを見いだすプロセスです。 

 

エラー用チェックリスト

  • ソースコードを調べて文法エラーを探す。示された部分の論理をチェックしてミスを探す。
  • エラーメッセージの意味がわからないなら、インターネットで解決法を探してみる。
  • 変数の値を表示させるため、変数の中身を画面表示する「Print」などの命令を追加してみる。たいていの場合、プログラムが使うコンソールに結果が表示される。
  • print文を加えてからプログラムを実行し、コンソールに表示される各変数の値が適切化チェックする。

 

 

やっぱ、基本が重要だよね。

 

 

決定版 コンピュータサイエンス図鑑

決定版 コンピュータサイエンス図鑑