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ワグネル プーチンの秘密軍隊

 

著書:マラート・ガビドゥリン
監訳:小泉悠
発行元:東京堂出版

 

ワグネル プーチンの秘密軍隊まとめ

ロシアの民間軍事会社ワグネル。ドンバス地域での戦いや、シリア、マリ、そしてウクライナ戦争において名前が出てくる部隊。ロシア軍のようでロシア軍ではない。そんなワグネルで働いていた人が著者だというすごい本。もちろん、著者の名前以外は偽名だそうな。でも、多くは真実が書かれているという。そりゃあ、ワグネルの残虐行為や派手な不正は描かれていない。しかし、プーチンの秘密部隊と言われている民間軍事会社の姿はよくわかる。これ、とんでもない本だわ。

 

ワグネル プーチンの秘密軍隊を読んだ理由

ワグネルについて知りたかったので

 

ワグネル プーチンの秘密軍隊で仕事に活かせるポイント

調子いいことばかり言ってる人には近づくな。最後の最後で自分を守るのは自分だ

 

ワグネル プーチンの秘密軍隊の目次

傭兵への道
ルハンシクでの任務
新たな任地
戦闘の準備
サルマ
世の中の支配者たち
しきかんの苦労
中休みの日
「恐れ知らずの」砂漠の鷹
十字砲火を浴びて
逃した勝利
後方にて
キンサバ郊外の一日
突撃はなかった
キンサバの陥落
イスラム戦士との遭遇
コペイカ
負け戦
パルミラ近郊
やったぜ!
負傷
昏睡
勲章
ふりだしに
快適な出発
ハイヤー
勝利の代償
医者
移転
ふたたびパルミラ
で、ボーナスは?
峠にて
シャエル油田
フメイミム基地
俺が去ってからのシリア

 

ワグネル プーチンの秘密軍隊の感想

ウクライナ戦争で名前をよく聞く民間軍事会社。ワグネルグループ。ウクライナでは囚人を兵士にしていたり、シリアから兵隊をスカウトしてきたりして、戦っている軍隊。元々は、旧ソ連軍の軍人が作った会社なのよ。もちろん、それだけでないけどね。オリガルヒや、政治家、マフィアも関わっているけれどね。

傭兵を認めないロシアにあって、ロシア軍の代わりに軍事作戦を行っている集団なんですよ。

で、著書はそんなワグネル・グループの元ナカノヒト。すげーーーーーー。殺されるんじゃないか?この人?という経歴。とはいえ、今はウクライナ戦争でワグネル自体がそれどころじゃないだろうし、ワグネルの残虐行為については一切触れられていない。

シリアやドンバス地域の話がメイン。ドンバス地域も2022年から行われているロシア軍の特別軍事作戦ではなく、2014年クリミア危機に端を発するドンは地方の戦闘です。

ワグネルの戦いといえば、シリアやウクライナ以外にマリ、スーダンリビアが有名だけれど、そのへんの話は出てこないです。

出てくるのは、シリアやドンバス地域での戦いの話ばかり。そして、メインはシリアでの軍事作戦ばかり。なので、相手はイスラム国。あとはアサド政権を嫌う地方部族。

私にとって傭兵なんて漫画の世界の話。マスターキートンか、パイナップルアーミーか、ゴルゴ13の世界のお話。荒くれ者たちの集団だけど、訓練はまともに行っているという感じなわけよ。それがワグネル・グループは全く違う。シリアや、マリ、スーダンリビアじゃ残虐行為と共に結果を残したけれど、ウクライナ戦争では残虐行為しか残せてない。そりゃあ、これほど統制がボロボロだとしょうがないよね、と思えてしまう。民間軍事会社って言われてるけど、軍隊でもなんでもない輩の集まりなんだな、とわかる本。

なので、こういう集団の存在を許しちゃだめだわ。

 

 

タイトル:ワグネル プーチンの秘密軍隊
著書:マラート・ガビドゥリン
監訳:小泉悠
発行元:東京堂出版