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クリエイティブ・マインドセット 想像力・好奇心・勇気が目覚める脅威の思考法

 

著者:トム・ケリー/ディヴ・ケリー
発行元:日経BP

 

クリエイティブ・マインドセットまとめ

IDEO創業者の二人が教えてくれる、クリエイティブであるための方法。流行りのデザイン思考について教えてくれる本。いや、デザイン思考に向き合う姿勢を教えてくれる本ですね。会社のお偉いさんがすべてを決めて、部下はなにも考えずにそのタスクをこなすという組織、そしてそれを望む人には向いていない本ですね。しかし、日本にはそういうことを望む会社と人が多いんだよね。それが最大の問題。

 

クリエイティブ・マインドセットを読んだ理由

デザイン思考について知りたかったので

 

クリエイティブ・マインドセットで仕事に活かせるポイント

デザイン思考を活かせる隙間が少しでも会社にあれば、まるっと活かせます

 

クリエイティブ・マインドセットの目次

序章 人間はみんなクリエイティブだ!
第1章 デザイン思考で生まれ変わる
第2章 恐怖を克服する
第3章 創造性の火花を散らせ
第4章 計画するより行動しよう
第5章 義務なんか忘れてしまえ
第6章 みんなでクリエイティブになる
第7章 チャレンジ
第8章 その先へ

 

クリエイティブ・マインドセットの感想

IDEO創業者の二人が教えてくれるデザイン思考の心得。最近、やたらとデザイン思考がもてはやされていますが、この本を読むと、形だけ真似しても無意味ってことがよくわかります。もうさ、完全に思想であって、心持ちなんだよね。「なぜを5回繰り返す」でトヨタ式になるわけがなく、カンバンとアンドンでトヨタウェイが完成するわけがないのと同じだよね。

 

なので、失敗を許さない文化と、緻密な計画を求める文化と、何があっても承認された計画通りの実行を求める文化のある日本企業において「デザイン思考」なんて、もっとも遠い概念だと思うんだよね。まぁ、ポストイットをひたすら使うとか、カスタマージャーニーマップを妄想だけで作るとか、ありもしないビジネスモデルキャンバスを作るとかで「デザイン思考でございます」ってやるんだと思うけどね。

 

IDEOを立ち上げた二人は「日本はクリエイティブな国だ」って持ち上げるんだけれど、それは本田宗一郎シビックスーパーカブだったり、井深&盛田のトランジスタラジオとウオークマンだったり、安藤百福カップヌードルだったり、横井軍平ゲームウォッチファミコンだったり、宮本茂スーパーマリオだったり、鳥山明ドラゴンボールドラクエだったりするのだろうけれどね。それって、1980年代が最後だったりするんだよな。プレステもニンテンドースイッチも、ファミコンの発展形で、そこまでイノベーティブじゃないしな。

 

昔は、日本自体がベンチャー企業のようだったから、イノベーティブだったし、クリエイティブだったんだよな。それが、いまではそういう自由を許さなくなった。もっと言えば、先人の偉業を否定するようなことしちゃだめなんだよなぁ。

 

なので

勇気とは、小さなステップの積み重ねにすぎない

を認めてくれないんだよな。

 

これを認めてくれる会社こそがデザイン思考を実行できるんだよ。

 

 

タイトル:クリエイティブ・マインドセット 想像力・好奇心・勇気が目覚める脅威の思考法
著者:トム・ケリー/ディヴ・ケリー
発行元:日経BP