WEB銭の読書やグラベルロードのメモなど

マンガ「グラゼニ」が大好きな、ウェブ系の何でも屋さんが綴る、仕事とか、読んだ本のこととか、日常とか、世の中に関する忘備録。

ビジネスモデル・イノベーション ブレークスルーを起こすフレームワーク10

著者:ラリー・キーリー,ライアン・ピッケル、ブライアン・クイン、ヘレン・ウォルターズ
発売元:朝日新聞社

目次

第1部 イノベーション
第2部 イノベーションの10タイプ
第3部 たくさん使えば使うほど強力に
第4部 変化に気づく
第5部 イノベーションを主導する
第6部 イノベーションを育成する
第7部 補足

 

感想

 

あんまり期待していなかったんだけれど、すごくいい本だわ。

小難しい学術書でもなければ、使えないイラストだけが満載という本ではない。

成功したビジネスモデルを分解し、それぞれの要素を事例を用いいてわかりやすく説明してくれるわけだ。

ちなみに、イノベーションを起こすことがができるビジネスモデルのタイプって

1 Profit Model 収益モデル
2 Network ネットワーク
3 Structure 組織構造
4 Process プロセス
5 Product Performance 製品性能
6 Product System 製品システム
7 Service サービス
8 Channel チャネル
9 Brand ブランド
10 Customer Engagement 顧客エンゲージメント

なのだそうな。

これらをすべて使う必要はないけれど、お多く使えば使うほどより大きなインパクトを生み出すことができるのだと。

そのへんは豊富な事例が教えてくれる。

で、「10タイプのそれぞれについて、どのような信頼できる包括的な技法がしているのか?」まぁ、わかりやすくいうとそれぞれ分解するとどんなものがあるのかって話なのですが、それはそれぞれこうなる。

 

利益モデル
 広告モデル
 オークション
 抱き合わせ価格設定
 コスト・リーダーシップ
 個別価格設定
 金利
 フレキシブルな価格設定
 フロート
 人為的希少性
 フリーミアム
 インストール・ベース
 ライセンス供与
 会員制
 従量制
 マイクロ取引
 プレミアム
 リスク・シェアリング
 大規模取引
 定額制(サブスクリプション
 スイッチボード
 ユーザーによる決定

 

ネットワーク
 アライアンス(提携)
 協働
 補完的提携
 統合
 コーペティション
 フランチャイジング
 合併・買収
 オープンイノベーション
 二次市場
 サプライチェーンの統合

 

組織構造
 資産の標準化
 コンピテンシー・センター
 企業内大学
 分権的マネジメント
 報奨制度
 ITの統合
 ナレッジ・マネジメント
 組織設計
 アウトソーシング


プロセス
 クラウドソーシング
 フレキシブル・マニュファクチャリング
 知的財産
 リーン生産方式
 ローカリゼーション
 ロジスティクス・システム
 オンデマンド生産
 予測分析
 プロセス・オートメーション
 プロセス効率
 プロセスの標準化
 戦略的デザイン
 消費者生産


製品性能
 機能の追加
 省エネ
 カスタマイズ
 使いやすさ
 エンゲージメント機能
 環境感度
 特性の統合
 焦点を絞る
 パフォーマンスの簡素化
 安全性
 スタイリング
 最上の製品


製品システム
 補完的オファリング
 拡張/プラグイン
 統合オファリング
 モジュール・システム
 製品バンドリング
 製品/サービス・プラットフォーム


サービス
 付加価値
 コンシェルジュ
 保証
 リース/ローン
 ロイヤリティ・プログラム
 パーソナライズ・サービス
 セルフサービス
 最上のサービス
 補完的サービス
 統合的経験管理
 購入前の試用
 ユーザーコミュニティ/サポートシステム
 
channel
 個別対応
 クロスセリング
 多角化
 経験センター
 旗艦店
 直接販売
 間接販売
 マルチレベルマーケティング
 非従来型チャネル
 オンデマンド
 期間限定チャネル
 
ブランド
 ブランド販売
 ブランドレバレッジ
 認証
 コ・ブランディング
 コンポーネントブランディング
 プライベート・ブランド
 透明性
 価値観の整合性


顧客エンゲージメント
 自律性と権限
 コミュニティと帰属意識
 キュレーション
 経験の自動化
 新しい経験の実現
 経験の単純化
 熟達
 パーソナライゼーション
 ステータスと認知
 親しみやすい人間味


でもって、これらは全部兼ね備える必要はないけれど、あればあるほどよい。
いやはや、すごい本だわ。

 

 

ビジネスモデル・イノベーション

ビジネスモデル・イノベーション

 

タイトル:ビジネスモデルイノベーション
発売元:朝日新聞社
おすすめ度:☆☆☆☆☆(良い本です)

日経ビジネス 2018.09.10

発売元:日経BP

 

感想

 

大特集は「スクープ!ソニートヨタ、外務省…パスワード16億件流出 スパイが語る次の標的」ですな。
そんなにたくさんの企業がハッキングされたの???と思いきや、そ~でなかった。会社のメアドとパスワードで外部のフィッシングサイトに登録して、情報が抜かれるって話ね。そりゃ、抜かれるでしょうな。社員の数と比例して。
で、「個人情報や、機密情報は抜かれるものだ」なんて悟りの境地になるのでなく、二段会認証とか、生体認証を組み合わせればよいのでないか?と。少なくとも、二段会認証かオススメよ。
そして世界はサイバー空間での戦いになっていくのね。しかし、ホントに中国・ロシア・イラン・北朝鮮は共同でサイバー戦線を張っているのかしら??

 

で、面白かった他の記事。

 

「米・メキシコのNAFTA見直しに自動車業界が衝撃 サプライチェーン瓦解の危機」
本の雑誌なので、日本だけの話をしていますが、カナダや、メキシコではGMや、フォード、クライスラーのクルマも生産されているわけでね。ソレラをアメリカに持ち込むと関税がかかるし、アメリカでクルマを生産すると人件費かかるし大変だよな。


「外食の臨時閉店、時給値上げも天井感…バイト不足が迫る事業変革」
すごい勢いでバイトの時給があがっていますが、もうすぐ「バイト雇うより、ロボット入れたほうが安上がり」なラインになりますね。コンビニも、ファーストフード点も、スーパーも、あんなに人いらないからな。そうなると「高給バイトが、できる人」と「バイトすら、できない人」の二極化になるのでしょうな。

 

KDDIが販売店を大量リストラ」
auのお店って、ドコモショップより多かったのね。店舗数とシェアって比例するのかと思った。  


「イケア、背水の都心出店」
イケア・ジャパンの17 年8 学期の売上高は740 億円と二期連続の減収なのだと。
ワタシというか、我が家、イケアに行かなくなったもの。なんというか、イケアに行くと心が荒む。平日の昼間に行けば違うのでしょうが、休日の昼間にいくと、そのやすさ目当てに来ている方々が…家具の安さなら良いのですが、食べ物の安さ目当てに来ている方々が…。COSTCOと違って、誰でも入れるので、食事や、ソフトクリームの安さを求めに来ている方々とは相容れないのですよ。南船橋と新三郷のレストランでイヤな目にあってから、ほとんど行かなくなったもの。 
個人的な感想ですがね。
ただ、あの破格に安いソフトクリームを目当てに来店する方々が家具をたくさん買うとは思えないっす。

 

「マスダック 製菓機械の製造・販売」
白い恋人萩の月東京ばな奈うなぎパイ。これら皆、マスダックの製菓機械が作ってるのね。スゲーな。そして、国内だけでなく36 カ国に製品を納入してるのね。


「韓国勢、8Kテレビ大攻勢の焦り」
いつか来た道ですね。日本と同じですね。ユーザは求めていないけれど、付加価値をつけないと、中国メーカーに負けてしまう。日本が韓国メーカーに負けたように、韓国メーカーも中国メーカーに負けるのでしょうな。そして、中国メーカーはインドのメーカーに負けてしまう。人生は儚い砂。

 

 

 

シナリオ・プランニング――未来を描き、創造する

著者:ウッディー・ウェイド
発売元;英治出版

 

目次

監訳者まえがき――野村 恭彦
イントロダクション
CHAPTER 1「現在の呪縛」から逃れる
CHAPTER 2 シナリオ・プランニングの作法
CHAPTER 3 ケーススタディ
CHAPTER 4 ブラック・スワン
CHAPTER 5 準備はいいか?
あとがき――考えられないことを考える

 

感想

 

KJ法でブレスとして、ペルソナ作って・・・というシナリオ作成方法ではない、シナリオ作成方法。

本書でいうシナリオはもっと大きい物で、どちらかという知お未来予想図に近い。

そう、予言だ。

そんなシナリオについて、本書ではこのように定義をしているわけですな。

 

未来がどうなるかを当てようと必死に努力するのをやめて、未来がどうなるかを理解するために力をそそぐことだ。

 

多分ですが、ペルソナ作ってのシナリオというのは、脚本、つまりドラマのシナリオから派生していて、こっちは未来予測から生まれているんじゃないのでしょうかね、と。

 

そんなシナリオ・プランニングのプロセスは

1)課題を設定する
2)情報を収集する
3)未来を動かす「ドライビングフォース」を特定する
4)未来を左右する「分かれ道」になるような意図を見つける
5)シナリオを考える
6)骨組みに肉付けし、ストーリーを描く
7)シナリオを検証し、付き合の調査項目を特定する
8)シナリオの意味を汲み取り、とりうる対応を決める
9)目印を捜す
10)シナリオを観察し、更新する

 

ここで重要なのは

3)未来を動かす「ドライビングフォース」を特定する
4)未来を左右する「分かれ道」になるような意図を見つける

ですな。

3)と4)で区切られた四象限というのがシナリオの結末、ストーリーの進む方向なわけだね。

これ、脚本のシナリオでも使えるわな・

この軸と交差点をいじることで、物語が変わっていくわけですから。

 

 

シナリオ・プランニング――未来を描き、創造する

シナリオ・プランニング――未来を描き、創造する

 

タイトル:シナリオ・プランニング
著者:ウッディー・ウェイド
発売元;英治出版
おすすめ度:☆☆☆☆(すごく使えますな)

上司は部下より先にパンツを脱げ リクルートで学び、ベンチャーで試し、社長となって確立した99の仕事術

著者:小倉広
発売元:徳間書店

目次

第1章 リクルートで学んだ新入社員の仕事術19

第2章 リクルートで学んだ中堅社員の仕事術15

第3章 リクルートで学んだ専門プロの仕事術15

第4章 ベンチャー企業で学んだ管理職の仕事術16

第5章 自社経営で確立した社長の仕事術17

第6章 社長を育てる社長の仕事術17

 

感想

 

リクルートのトップコンサルタントが著者。

 

その経歴と、よくわからないタイトルからも感じられるように、もう、イケイケドンドンの中身ですわ。

 

しかし、そこを毛嫌いせずに読んでみると、これがまた参考になるわけですよ。

ひとことで言うと、若いうちは質よりも量ってことなのですな。

そんな本書の中で刺さったのが

 

まずは32ページ

●営業は物を売るな。ベネフィット(便益)を売れ
●営業は物の説明をするな。事例を物語で語れ
●営業は顧客の頭の中に映像を絵描かせろ。そのために映像化の技術とナラティブ・ストラクチャーの原則を用いよ

 

で、103ページ

●人は見た目が九割。服装や持ち物へ気を配らせよ
●服装や、持ち物にあわせ、仕事の中身を後から一流にせよ

あと、論理ジャンプってのはリクルート用語なのな。

たぶんですが。

それと、やっぱ事例だわ。

そして、何よりも勉強。

自分には厳しそうな仕事でも手を伸ばして、そこから知識を伸ばして、スキルを上げないとイカンわけですよ。

それがわかったのです。

それがわかっただけでも収穫ですな。

 

 

上司は部下より先にパンツを脱げ! リクルートで学び、ベンチャーで試し、社長となって確立した99の仕事術

上司は部下より先にパンツを脱げ! リクルートで学び、ベンチャーで試し、社長となって確立した99の仕事術

 

タイトル:上司は部下より先にパンツを脱げ
著者:小倉広
発売元:徳間書店
おすすめ度;☆☆☆☆(ふざけたタイトルだけれど、素晴らしき本ですな)

SEとプロマネを極める仕事が早くなる文章作法 増補改訂版

著者:福田修 / 豊田 倫子 /  日本情報システム・ユーザー協会
発売元:日経BP

 

目次

■1章 あなたの文章力、いかがですか?
1-1  外国人にも分かる日本語文章を書く
1-2  説明文を書いてみる
1-3  考え方の手順
1-4  例文を評価する
1-5  文章力を高めるために
1-6  文章の構成方法
1-7  文章構成案の具体的な作り方

■2章 ソフトウエア文章の目的
2-1  ソフトウエア文章の目的
2-2  ソフトウエア文章の種類
2-3  ソフトウエア文章の重要性
2-4  抽象化と具象化
2-5  ソフトウエア文章の問題
2-6  ソフトウエア技術者と文章力

■3章 日本語の特徴
3-1  壊れ始めた日本語
3-2  日本語の特徴を知る
3-3  文の構造
3-4  1文字を大切にする
3-5  英文法との比較

■4章 文章の正確さとは
4-1  不正確な文章とは、正確さとは何か
4-2  事実と推定
4-3  文章を書く上でのマナー

■5章 文章の分かりやすさとは
5-1  読み手の立場に立った文章の書き方
5-2  否定と形容詞、副詞
5-3  読みやすい文章
5-4  記号と符号の使用法

■6章 文章の品質と開発生産性の関係
6-1  開発生産性とは何か
6-2  品質とは何か
6-3  文章の品質とは
6-4  開発生産性と文章品質
6-5  品質基準について
6-6  品質管理について

■7章 文章レビューの方法
7-1  文章レビューの目的と着眼点
7-2  ITの力を借りてレビューする
7-3  文章レビュー時の心構え
7-4  ソフトウエア文章のレビュー
7-5  ソフトウエア文章のレビュー方法
7-6  ソフトウエア文章のレビュー効果

■8章 見積要求仕様書の書き方
8-1  考えを伝えることの難しさ
8-2  システムの世界での誤解
8-3  要求仕様文章のコツ

■9章 テストで文章作法の理解度を確認
9-1  問題
9-2  解説と解答例

参考資料
・ソフトウエア関連工程コード一覧表
・要求仕様書の記述例
・開発委託用RFPの記述例
・「現代仮名遣い」と「送り仮名」

 

感想

この本すごい。

今まで様々な日本語上達系の本を読んできたけれど、この本、ずば抜けてわかりやすい。

そして、指示が的確だわ。

 

この本に書かれている内容をきっちり覚えれば、そりゃきれいな文章をかけるようになりますな。

 

そんな本書の中で刺さったのが

「外国人にも分かる日本語文章を書く」

ということだわ。

外国人と一緒に働いているからわかるけれど、海外の方って、言葉がロジカルなのよね。

それに合わせるような文章を書くのが一番ですわ。

 

あと、引用と転載のさもわかりやすく説明されております。

引用とは、すでに書かれた言葉の一部を引き合いに出し、自説を捕捉するかたちで使用することです。転載とは、文の全体、もしくは一部をそのまま自分の印刷物に移して記載することです。引用はそれ自体がなくても文章が成り立ち、転載はそれなくしては文章が成り立たないものです。

この152ページにある説明、今までの疑問を解消してくれるものでしたわ。

そして220ページから始まる「要求仕様文章のコツ」がよい。

そのコツは以下11個。

  1. 文章は短くする。短いほどわかりやすい。
  2. 単一の文章で2つ以上の要求を表現してはならない。文章中に「そして」を使うことは避ける。
  3. 読み手がすべて理解できる確信がない限り「業界用語、略語」をしようしてはならない
  4. 情報の順序を表現するためにはできるだけ、箇条書きを活用したり、表や図を用いたりする
  5. 一貫した用語を用いる。特に異なった人びとがひとつの内容をまとめる場合は、データ・ディクショナリを準備し活用すると良い
  6. 以下の述語には一貫した意味をもたせる 
    ・「する」→要求が絶対的であることを意味する
    ・「べきである」→要求が望ましい場合、しかし絶対的でないことを意味す
    ・「であろう」→要求が望ましい場合、しかし絶対的でないことを意味する
    ・「なければならない」→使用しない。用いる場合は「する」と同意語にする
  7. 要求を、ネスト形式の条件文で表現してはならない。
    例えば「もしXであり、または、もしYであれば●●を行い、さもなければ、もし、Zであれば△△、さもなければ◆◆」
    といった表現は、非常に誤解を生じやすい
  8. 受動的でなく、能動的に表現する
  9. 自然言語による記述で、複雑な関係を表現しようとしてはならない。できるだけ図を用いる。
  10. 関連番号のみの参照を用いてはならない
  11. スペルや文法に注意を払うこと

なによりも、語彙力よ、語彙力。

 

 

SEとプロマネを極める 仕事が早くなる文章作法増補改訂版

SEとプロマネを極める 仕事が早くなる文章作法増補改訂版

 

タイトル:SEとプロマネを極める 仕事が早くなる文章作法
著者:福田修
発売元:日経BP
おすすめ度:☆☆☆☆☆(すばらしい)