目次
第1部 戦争の性質について
第2部 戦争の理論について
第3部 戦略一般について
第4部 戦闘
第5部 戦闘力
第6部 防禦
第7部 攻撃(草案)
第8部 作戦計画(草案)
感想
いや~読んでよかったわ。
世界屈指の戦略書。
すべてのビジネス書の基本ですわ。
特に上巻は概念的といいますか、抽象的といいますか、しっかり伝えるべきことのみにそぎ落として伝えているので、それはそれは素晴らしいわけですわ。
戦術と戦略についてわかりやすく説明しているわけですよ、当然ですが。
で、それは何かといいますと
戦術は戦闘において戦闘力を使用する仕方を指定し、また、戦略は戦争目的を達成するために戦闘を使用する仕方を指定する
と定義されているのですわ(143ページ)
ちなみに、一番の基本の「戦争って何か?」ということもきっちり定義されているわけですわ。
そのへんは第1章にしっかり書かれておるのです。
それは
・緒言
・戦争の定義
・強度の強力行使
・戦争の目的は敵の防御を完全に無力ならしめる
・彼我双方の力の極度の使用
・現実における手直し
・戦争は孤立した行動ではない
・戦争は継続のないただ一回の決戦からなるものではない
・戦争とそれから生じる結果とはいずれも絶対的なものではない
・そこで現実の戦争において確実と認められるところのものが概念における極端なもの絶対的なものに変わるのである
・・・と説明が続くのですわ。
まぁ、これは『失敗の本質』にもあるように、精神論的な一発勝負じゃねーよって話なのですわ。
このへんの重要な話をピックアップすると、本を丸ごと書き写すようになってしまうわけですよ。
これ、仕事全体に置き換えてみるといいかもね。
それで本を書くと、おっと、ビジネス書になりますね。
概念的な説明に終始する上巻に比べ、下巻は実務的
まさに、戦争論ですわ
って話ですな。
森林地防御
とか
戦場防御
とか
山岳攻撃
とか
まず絶対に、フツーのビジネスでは使わないっすね。
でも、第八章の「戦争計画」は使えますな。
その章の中にある
戦争は政治の道具である。
というパートは、まさに!という話ですわ。
- 作者: クラウゼヴィッツ,Karl Von Clausewitz,篠田英雄
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1968/02/16
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