著者:アルフレッド・セイヤー・マハン
訳者:北村謙一
発行元:原書房
マハン海上権力史論のまとめ
海洋国家か?大陸国家か?それとも半島国家か?このなかの海洋国家について欠かすことのできない、シーレーンの重要性を教えてくれる古典。いわゆる地政学の本。日本で、地政学を語ると、なんだか後ろめたいことになってしまいますが、経済だって、戦争だって、外交だって、地政学は重要なんだよな。そして、海洋国家であることを考えると、チョークポイントをしっかり守って、ロジスティックもチャント考えることが重要になるってことですね。
マハン海上権力史論を読んだ理由
地政学について興味が出てきたので
マハン海上権力史論を仕事に活かせるポイント
マハンの「シーパワー理論」は、クラウゼヴィッツの「戦争論」、リデル・ハートの「戦略論」と学び、世界の海軍戦略に決定的な影響を与えてきた本と言われている。「戦争論」はマーケッター必読の本と言われるくらいなので、この本もきっと、マーケティングに活かせるはず。ただ、そこまで読み込めていない。
マハン海上権力史論の目次
著者序
緒論
第1章 シーパワーの要素
第2章 1660年のヨーロッパ情勢と第二次蘭英戦争
第3章 英仏同盟の対オランダ戦争とフランスの対欧州連合戦争
第4章 イギリスの革命とアウグスブルグ同盟
第5章 イギリスとフランス、スペインの戦争とオーストリア王位継承戦争
第6章 七年戦争
第7章 北アメリカおよび西インド諸島における海上戦争
第8章 1778年の海洋戦争の論評
マハン海上権力史論の感想
海洋戦術論、シーパワー理論について教えてくれる古典。チョークポイントとロジスティック=補給線=シーレーンの重要さを教えてくれる。
シーパワーの対語となるのがランドパワー。ランドパワーは大陸国家で、シーパワーは海洋国家。日本は紛れもなく海洋国家であり、チョークポイントを守り、シーレーンを守ることが重要なのです。ここを失ってしまうと、日本は国家として成り立たなくなってしまう。
このへんの怖さをよく知り、マハンについて学んだのが、日露戦争で日本帝国海軍を勝利に導いた秋山真之。海上権力、シーパワーの重要性を本書は教えてくれるのですが、それを理解するためには、ヨーロッパの歴史を知らないとダメだと言うことが、わかりました。なんでその戦争が起きたのか?という背景をしっかり理解していないと、内容がよくわからない。
もっともっと、歴史について学ばなければ。
そして、本書を発行している原書房のすごいことすごいこと。外交や、戦争について、こんなマニアックな本を出しているとは知りませんでした。
そんなことで読みたくなった本はこれ。
「大東亜戦争全史」
この本を読むのは防衛大学校の学生さんなのかなぁ・・・それとも、歴史学を学んでいる学生さんなのかなぁ。わたし、どっちにも当てはまらないけれど、すごく気になりますわ。
タイトル:マハン海上権力史論
著者:アルフレッド・セイヤー・マハン
訳者:北村謙一
発行元:原書房