著者:藤沢周
発行元:河出書房新社
世阿弥最後の花まとめ
能の大家である世阿弥が将軍の怒りを買い佐渡島に島流しとなった。そんな史実をもとに書かれた歴史小説。能とか興味ねーしと読み始めて割には、一気に引き込まれる。描かれるのは親子、師匠と弟子、上司と部下、古参と新参、様々な人間模様。人間、誰しも一人では生きていくことはできない。そして、誰しもが後悔を背負って生きていくし、子供は明るい未来を見つめている。当時としてはかなり高齢である七十歳を迎えようとする世阿弥と、世阿弥を中心に集まる人々と、それを包み込む佐渡島の自然に引き込まれ、一気に読めてしまう歴史小説です。
世阿弥最後の花を読んだ理由
奥さんに勧められて
世阿弥最後の花で仕事に活かせるポイント
特になし
世阿弥最後の花の目次
奇縁
埋もれ木
配処
炎旱
雨乞
惜しむとて
泉
黒木
法楽
照応
老木
涙池
花
世阿弥最後の花の感想
佐渡ヶ島は能が盛んな地域だという。これには江戸時代、初代佐渡奉行であった大久保長安が奈良から能楽師を呼び寄せたからという説と、室町時代、将軍の怒りを買ってしまった世阿弥が佐渡に島流しされたからという2つの説があったりする。本書は後者の説をベースに書かれた歴史小説。
室町時代の佐渡島といえば金鉱山もそこまでは有名でなく、越後沖の海に浮かぶ辺境の地となっていた。そして、戦国の世よりも南北朝の騒乱の方が近い時代でもあった。そのような時代に将軍の怒りを買い、佐渡に流されてきた老齢の世阿弥。過去、様々な人物も流刑されてきた地で自分の人生の終わりを感じる…そんなところから物語が始まる。
未来を見つめる子ども、まだ青年という年代でありながらも自分の人生を悔やむ者、夫婦となり新たな未来を作ろうとする者…人生を振り返るタイミングであった世阿弥を軸に交差する人間模様と、佐渡島の自然の壮大さに、ただただ引き込まれます。
タイトル:世阿弥最後の花
著者:藤沢周
発行元:河出書房新社
