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熔ける再び そして会社も失った

 

著者:井川意高
発行元:幻冬舎

 

熔ける再び そして会社も失ったまとめ

この人は天才だ。天才的な経営者であっり、天才的な文筆家だ。エッセイストとしても、小説家としても、一流の人だと思う。一流じゃなかったのは、ギャンブルだけかしら。だからよかったのかもしれない。なんだろう。この人、天才なんだと思う。現代のドストエフスキーなんじゃないかしら?と思ってしまう。傑作エッセイ。

 

熔ける再び そして会社も失ったを読んだ理由

『熔ける』が面白かったので

 

熔ける再び そして会社も失ったで仕事に生かせるポイント

調子のいいときだけ近寄ってくる人には気をつけろ

 

熔ける再び そして会社も失った目次

序章 賭場
第1章 懲役
第2章 出獄
第3章 鉄火
第4章 蕩尽
第5章 暴君
第6章 修羅
第7章 回向

 

熔ける再び そして会社も失った感想

著者は大王製紙の元社長。関連会社の金をギャンブルで使い込み、逮捕されてしまった人。

逮捕までの話は『熔ける』に詳しい。

続編となる本書では、逮捕以降の話と、大王製紙で行われた会社乗っ取り劇と、著者と父親のやりとりにページが割かれている。

ホリエモンが長野なら、著者は栃木だったのね。

喜連川の刑務所からフェラーリを通信販売で購入する話や、喜連川へ訪問してくれる仲間の話は面白かった。

会社乗っ取りの話は、半沢直樹のようで、「ほんとうこんな小説みたいなことが起きたのかしら?」と思ってしまうほどだ。

そして、著者と父親の話は、読み進めていくと自然に涙が流れてくる。

なんだろうな、このぶっきらぼうでありながらも、愛にあふれる文章って。

この人は間違いなく天才なんだと思う。

そして、依存症という難病が完治せずに、悩み続ける人。

その苦悩と、人々への感謝に、胸がうたれます。

もっといろんな本を書いて欲しいな。

 

 

タイトル:熔ける 大王製紙前会長井川意高の懺悔録
著者:井川意高
発行元:幻冬舎