著者:宗次徳二
発行元:日本経済新聞社
- CoCo壱番屋 答えはすべてお客さまの声にありのまとめ
- CoCo壱番屋 答えはすべてお客さまの声にありを読んだ理由
- CoCo壱番屋 答えはすべてお客さまの声にありで仕事にいかせるポイント
- CoCo壱番屋 答えはすべてお客さまの声にありの目次
- CoCo壱番屋 答えはすべてお客さまの声にありの感想
CoCo壱番屋 答えはすべてお客さまの声にありのまとめ
カレーチェーンの中でココイチが一番好きなのですよね。味だけでかんがえたらココイチより美味しいカレー屋さんはもっとありますよ。でもですね、味、量、辛さ、トッピング、サイドメニューが豊富に選べて、どこにでもあるカレーショップはココイチしかないんですよね。そして、この考はココイチ創業者宗次さんの術中にはまっていると言うことの証明なんですよね。さすがです。ココイチ。
CoCo壱番屋 答えはすべてお客さまの声にありを読んだ理由
ココイチが気になっているので
CoCo壱番屋 答えはすべてお客さまの声にありで仕事にいかせるポイント
「マニュアルは生かせなければただの本」ということと「店をきれいにすればカレーの味も良くなる」ってことですね
CoCo壱番屋 答えはすべてお客さまの声にありの目次
第1章 成功のカギとなったもの
第2章 お客さまの喜ぶ顔が見たい
第3章 繁盛の秘訣となった「こだわり」
第4章 アンケート葉書でお客さまから学んだこと
CoCo壱番屋 答えはすべてお客さまの声にありの感想
CoCo壱番屋というのは入りやすいカレー屋さんです。そこそこ美味しい、値段もそんなに高くない、私の好みの合わせてくれる。流石ですね、のカレー屋さん。そんなカレー屋さんの秘密に迫るのが本書。お客様からクレーム(おハガキ)ベースのやり取りなので、伝えたいことがわかりやすく心に入ってきます。
CoCo壱番屋創業者の宗次さんはカレー屋さんはカレーが美味しいだけじゃだめだといいます。それじゃ、CoCo壱番屋にはなれないといいます。じゃ、どういうお店がいいのか?という話になると、こういう店員がいるお店だといいます。
ミスはミスだが、あとの対応でいくらでもその失点は取り戻せる。そうすれば同じ葉書が届いても「良い評価」のほうに区分けする内容のものになるに違いない。ミスを恐れることは消極的になってよくない。必ずその場でフォローし、お客さまに気分良く店を出ていただくようにすればよいのである。
気分良くお客様がお店をあとにできるお店。気分良くという言葉のもつ重さに、ドキドキしますね。
では、どういう状態であれば気分が良くなるのかって話なのですが、それはお店とお客様との関係によるところが大きいといいます。
「悪い評価」に属する葉書を寄せられるお客様が、あれもこれもとクレームをつけられるのは、きっと店内の状態や接客態度に不備があって、心にマイナスの心理が働いているからなのである。例えば、日頃快く思っていない人間と待ち合わせすると、相手が十分遅れただけでも腹が立つ。ところが快く思っている人間だと、三十分遅れてきてもほとんど腹が立たない。同じ事実に遭遇しても、人の心理はまったく別の方向へと働く。
氷山の一角や、ヒヤリハットの法則じゃないですが、ドッカーンとお客様怒るには、その伏線があるということですね。
そしてそんなヒヤリハットをなくすためにマニュアルが作られるわけですが、マニュアルもただ作って使うだけじゃだめだと、宗次さんは言います。なかなか手厳しいですよ。
お客様の期待に応えるということを最優先に考えれば、何をすれば良くて何をしてはいけないかおのずとわかる。そこまでわからなければ接客技術は一人前と言えない。よく「マニュアル通りです」という人間がいるが、この言葉を聞くと「自分は何も考えずにただ機械的に仕事をやってます」としか私には聞こえない。
マニュアルがあって、更にその上で 考えて動かなきゃだめなんだと教えてくれます。そこで「マニュアルとは」って思っちゃだめです。マニュアルというベースがあってしっかり考えることが重要なのですね。
とはいえ考えて動く際には気をつけなきゃいけないことがあるのですよ。
何度も言うがお客様は差別を嫌う。他人にしてやって自分にしてもらえないことには不快感をもよおすのだ。繁盛店は常連客だけでは決して成り立たない。一週間に一度、十日に一度来てくださるようなお客様、あるいは家族全員で月に一度来てくださるようなお客様をどれだけ持つかで繁盛する店かどうかは決まるのだ。
常連さんを作ることは重要ですが、その付き合い方がお店の雰囲気を作る上では重要ってことですね。
お店の雰囲気を作る要素といえば店員さんの影響が何よりも大きいのですが、その店員さんについても宗次さんは次のように述べています。
アルバイトとはいえ、お客様から見ればその子がCoCo壱番屋のサービス最前線の人間であり接客サービスのすべてなのである。店に従事させるのであれば、教育訓練をきちんとしておくべきだ。「アルバイトですから」という言い訳はできないことを肝に銘じておく必要がある。
これ、私が会社でやったら、すごく怒られたのですよね。新人なのだから優しくしろって。でも、お客様にとったら新人もベテランも関係ないのですよね。お金をもらった時点で一緒なのですから。
そして、最後にお金に関してです。
初めにお客様の入りが悪くて苦労すると、お客様のありがたさがよくわかる。そういう経験を積むと、お客様には一人たりとも感謝の気持ちを伝えないではいられないという気持ちになる。一人でもお客様が見えるときには「気を抜く」などということは金輪際できなくなる。そういうお客様への感謝の気持ちが身体に染みついてから、店が繁盛するようになるのが一番だと私は思っている。
これまさに「最初の勝ちは嘘の勝ち」とか「始めの勝ちは糞勝ち」ってのとおなじですね。最初に勝ってしまったために崩れていったビジネスをたくさん見てきた私には、骨身にしみる言葉です。