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絶対の宣伝 ナチス・プロパガンダ3 煽動の方法

著者:草森紳一
発行元:文遊社

 

 

絶対の宣伝 ナチスプロパガンダ3のまとめ

ナチスプロパガンダ。その3ではナチスの構成要素の中で最も有名であろう制服を取り上げている。もう、ヒットラーという幻想的な指導者を作り上げるためのギミックに驚く。そして、幻想を信じ込ませれば選挙にも勝ててしまうんだよな、ということに納得できて、震えてしまう。

 

絶対の宣伝 ナチスプロパガンダ3を読んだ理由

ロシアがウクライナに攻め込み、情報戦を仕掛けているので

 

絶対の宣伝 ナチスプロパガンダ3で仕事に活かせるポイント

幻想を上手に抱かせることがポイントなのな。それって期待値コントロールなんじゃないか。

 

絶対の宣伝 ナチスプロパガンダ3の目次

制服のデザイン 世間からはみだしたくないが、枠内では目立ちたい
シンボル1 ハーケンクロイツ(鉤十字) 性的に抑圧された気分を吸い上げる象徴
シンボル2 勲章 肥満体の男ゲーリングの装飾衝動
ヒットラーの演説 私に匹敵するものはない。ゲッベルスでも私には及ばない
スローガン 空中に浮遊する大衆の理念の把握
デマ1 流言蜚語の波 ソ連人が捕虜の舌をテーブルに釘づけした
デマ2 ヒットラー暗殺事件の場合 うわさは、われわれの日々の糧である(ゲッベルス
選挙運動 ヒットラーは勝つ、国民は勝つことを願うが故に!
行進 恍惚の技術とその白痴化方式
新聞統制 血統および配偶者がアーリア系たること
焚書 炎よ、書物を呑め!
血と名誉 ローゼンベルクと神話
葬儀 私はロンメルが死んだことに感謝する(ゲッベルス
負け戦の煽動 真の宣伝は個人の意見の余地を十分に残しておく

 

絶対の宣伝 ナチスプロパガンダ3の感想

ナチスドイツといったら、鉤十字に、制服に、ヒットラーの演説なのですよ。それらが作られた背景と意味、そして、それらを上手に使って大衆を洗脳する方法が紹介されているわけですよ。

怖いな。

ある意味、集団催眠なんだな。デマをデマにさせず、事実だと思わせる。そのための舞台装置が新聞であり、スローガンだ。そして、デマが進む方向であれば、議論の自由も認めてしまう。

そりゃ、大衆は騙されるわけだな。

メディアが反権力である必要もわかるし、メディアも権力であることがわかる。そして、情報というのは360度あらゆる方向から集めないとだめだってこともわかる。全方位から情報が集まらなくなった時点で、もうアウトなんだよなぁ。きっと。

 

 


タイトル:絶対の宣伝 ナチスプロパガンダ3 煽動の方法
著者:草森紳一
発行元:文遊社