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世界最凶都市 ヨハネスブルグ・リポート

著者:小神野真弘
発行元:彩図社

 

 

世界最凶都市 ヨハネスブルグ・リポートのまとめ

BRICsという言葉を聞かなくなりましたね。その中に含まれている(と言われていた)南アフリカヨハネスブルグ。世界屈指の危険都市のルポ。まるで世紀末覇王が登場するような街、ヒャッハー!な世界と語られているけれど、実際はどうなのか?アメリカの大学院でジャーナリズムを学んだ著者による渾身のルポ。テンポ良く、引き込まれる文章でありながら、差別の根本に迫る一冊。

 

世界最凶都市 ヨハネスブルグ・リポートを読んだ理由

自分の行ったことがない場所に思いをはせたいので

 

世界最凶都市 ヨハネスブルグ・リポートで仕事にいかせるポイント

コミュニケーションが何よりも重要なのだな。

 

世界最凶都市 ヨハネスブルグ・リポートのあらすじ

著者はアメリカの大学院でジャーナリズムを学ぶ学生(当時のお話)。南アフリカの新聞社にインターンとして参加し、世界一危険な都市と言われているヨハネスブルグの取材を行う。南アフリカに住んでいる住民でさえ足を運ぶのを嫌がる場所に取材をおこなう著者。もちろん、その場所、スラムで暮らす人もいれば、スラムをふるさとにして、改善を試みようとする人もいる。しかし、ヨハネスブルグ南アフリカが危険な場所であることは変わりがない。なぜ、そんなことが起きるのか?軽妙な文章で、絶対的な貧困状況や、差別が発生する土壌、そして、その暗澹たる世界から明るい未来を夢見る若者の話を教えてくれる野が本書。

 

世界最凶都市 ヨハネスブルグ・リポートの目次

第1章 ヨハネスブルグの治安を検証する
第2章 アパルトヘイトの爪痕
第3章 白人の世界
第4章 暴発する憎悪
第5章 ヨハネスブルグ再訪

 

世界最凶都市 ヨハネスブルグ・リポートの感想

南アフリカヨハネスブルグの治安はかなり危険だ。アパルトヘイトが撤廃されても、南アフリカには黒人差別が残っている。

それくらいの知識はありましたが、実際はそんなことがなかったですね。

ヨハネスブルグの治安、南アフリカの治安は悪いのは本当だったし、南アフリカにはいまだに黒人差別が残っていた。が、それほどことは簡単ではなかった。ヨハネスブルグのスラム内にだってコミュニティはあるし、そのなかでスラムの治安や、住環境を改善しようとする自警団もあった。そして、そのようなスラムにすんでいる白人もいた。

なんと。

そして、同じ白人であっても、イギリス系白人と、アフリカーナと言われるオランダ系白人の間には大きな壁というか溝があるという。

その溝と、その壁をなんとかするために作られたのがアパルトヘイトだったという。

知らなかった。

差別と、教育と、経済と、コミュニティについて深く考えさせられる本だけれど、お勉強くさくないのは筆者の力なのでしょうな。

世界中の危険地帯を旅するゴンザレスさんですらびびるスラムでのパーティーが収録されたすごい本ですよ!

 

 

タイトル:世界最凶都市 ヨハネスブルグ・リポート
著者:小神野真弘
発行元:彩図社