著者:原田宗彦
発行元:学芸出版
スポーツ地域マネジメントのまとめ
よくいうモノ消費よりコト消費という話に近いですね。ただ単にハコモノを作るのではないのです。その環境をどうやって楽しむのか?その楽しみ方の一つがスポーツである、と。うまくスポーツを活用できれば、それほど立派なハコモノでなくとも盛り上がるし、その逆もしかり。そして、さらにその場所にしかない自然環境や、社会環境をスパイスとして利用できれば、言うことなしってことですね。
スポーツ地域マネジメントを読んだ理由
浦和を背負う責任を私も背負いたかったので。
スポーツ地域マネジメントで仕事に活かせるポイント
スポーツって、うまく使うとお金になるんだぁ
スポーツ地域マネジメントの目次
序章 スポーツと地方創生
第1章 地域が直面する課題とスポーツの可能性
第2章 プロスポーツが地域で担う新たな役割
第3章 スポーツツーリズムの新しい展開
第4章 住む人をシアにするこれからのスポーツまちづくり
第5章 地域スポーツを支える新しいマネジメント手法
スポーツ地域マネジメントの感想
地域だけでなく、そこにスポーツが絡むとどうなるのか?それは施設を用意するだけでは意味がないということが見えてくる。ハコモノ行政ってだめね、ってことだ。浦和でサッカーが流行ってるから、うちの町もスタジアム作ってみようってことじゃ、だめってことだな。
で、そのへんを要約すると、こういうことになるんだな。いや、要約じゃないな。この本の中から抜き出したんだな。
どんなに良い商品をつくったとしても、来てもらわなければ意味がありません。そして、来てもらうためにはマーケティングが必要です。では、マーケティングとはなにか。簡単にいえば、お客さんのニーズとこちら側の資源をmatchingさせることで、このマッチングのプロセスがとても重要です。
マーケティングとは「哲学」と「工学」の組み合わせである。哲学とは、マーケティングの発想ができるマインド(物の考え方)のことで、工学とは、市場調査や戦略立案で用いられるプライス(価格)、プロダクト(商品)、プロモーション(販売)、プレイス(流通)といった四つのPなど、マーケティング実践におけるテクニック(技術や技法)のことを意味する。さらに、スポーツマーケティングに関しては、一般のマーケティングとは異なる、自由時間に自発的に、目的を持って行われる「レジャー」や「遊び」(プレイ)の要素が強い商材を扱う点が特徴的である。
これからのスポーツ地域マネジメントにおいて禁忌すべきことは、「マーケティング・マイオピア」と呼ばれる近視眼的な物の見方である。
日本のスキー場開発の問題点は、マーケティングの不在にあり、経済発展の尻馬に乗り、市場の動きを無視した過剰投資が横行した結果、苦境に陥ったスキー場が多数ある。
流行ってるからって、近視眼的なことをやってちゃダメなんだよな。なぜそれが流行っているのか?ってところまで考えないとダメだし、流行らせるのであれば、本気にならないとだめなんだよな。
本気になるってのは、チームだけ頑張っても意味がないってことだ。
ただ、サッカーってすごいよな。J1から地域リーグまで、ちゃんと道筋があるもの。そして、リーグ戦以外に天皇杯という地域リーグのチームから、学生のチームから、J1のチームまでが争う大会があるんだもの。こういう競技のインフラと、地方自治体との協力があるから上手くいくのだろうな。野球には、それがないんだよな。独立リーグがいくらできても、セ・リーグや、パ・リーグには加盟できないんだもの。
タイトル:スポーツ地域マネジメント 持続可能なまちづくりに向けた課題と戦略
著者:原田宗彦
発行元:学芸出版