1993年の女子プロレスのまとめ
1993年の女子プロレスといえば団体対抗戦がピークを迎え、北斗晶と神取忍が日本プロレス史に残る戦いをした年ですね。ビューティーペアの時代とも、クラッシュ・ギャルズの時代とも違った1990年代の女子プロレス。ビューティーペアに憧れた人と、ダンプ松本を超えたかった人と、クラッシュに憧れた人と、クラッシュになりたかった人のインタビューを集めた一冊。
1993年の女子プロレスを読んだ理由
女子プロレスが好きなので
1993年の女子プロレスで仕事に活かせるポイント
ヤッパリ、人間力を磨かないと、上には行けないんだな
1993年の女子プロレスの目次
第1章 ブル中野
第2章 アジャ・コング
第3章 井上京子
第4章 豊田真奈美
第5章 伊藤薫
第6章 尾崎魔弓
第7章 ロッシー小川
第8章 ジャガー横田
第9章 デビル雅美
第10章 ライオネス飛鳥
第11章 長与千種
第12章 里村明衣子
第13章 広田さくら
第14章 神取忍
最終章 北斗晶と対抗戦の時代
熱闘!座談会 里村明衣子✕雨宮まゆみ✕柳澤健 リングのイチバンボシを探せ!みんなで語ろ☆「2016年の女子プロレス」
1993年の女子プロレスの感想
女子プロレスといったらクラッシュ・ギャルズと極悪同盟。長与千種とダンプ松本。1980年代のTVを席巻したコンビだ。男子のプロレスも人気絶頂だったとはいえ、ダンプ松本や、長与千種・ライオネス飛鳥のようにバラエティ番組や、歌番組、ドラマに登場することは、まずなかった。
そんなクラッシュに憧れ、ダンプを越えようとした、女子レスラーたちの重いが、ギュギュッと詰まった一冊が本書だ。男子のプロレスでいえばジャイアント馬場とアントニオ猪木にあたるライオネス飛鳥と、長与千種のインタビューも掲載されているのが嬉しい。2021年になっても、女子プロレスの中心は長与千種なんだから。ASUKAがWWEでその地位を確立していても、日本の女子プロレスは長与千種なのだ。
そして、本書のタイトルでもある1993年の女子プロレス。その過激さは、男子プロレスを超えたものであった。ダンプ松本もいなければ、クラッシュもいない。観客を引きつける才能がそれほどなかった女子レスラーが、意地と根性によってファンをひきつけた、その頂点の年が1993年だったのだ。
あの頃よりも、団体は増えたけれど、あの頃のようなプロレスは、二度と見ることができないだろうな。大日本プロレスのようなデスマッチじゃないんですよ。でも、デスマッチ以上に過激で、痛みを感じるプロレス。
そのど真ん中にいた北斗晶も、いまでは気のいいおばちゃんキャラのタレントだもんな。時の流れは残酷だ。
タイトル:1993年の女子プロレス
著者:柳澤健
発行元:双葉社