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謎のアジア納豆 そして帰って来た日本納豆

著者:高野秀行
発行元:新潮社

 

謎のアジア納豆 そして帰って来た日本納豆のまとめ

相変わらず、高野さんは面白いなぁ。納豆、私も日本にしかないものだと思っていましたよ。そして、納豆大好き日本人であれば、納豆の歴史や、ルーツについても詳しいものだと思っていました。全くそうじゃないなんて。そして、タイや、ミャンマー、ネパールにある納豆が美味しそう。この本で紹介されているアジア納豆を日本で食べることはできないのでしょうかね? 日本にいるシャン族の皆さんが、日本でアジア納豆を作っていたりしないのでしょうかね?

 

謎のアジア納豆 そして帰って来た日本納豆を読んだ理由

そりゃ、高野秀行さんのファンだもの

 

謎のアジア納豆 そして帰って来た日本納豆で仕事に活かせるポイント

どんなにグーグル翻訳が進化したって、現地の言葉ができるにこしたことはない。てか、シャン族の言葉を、さすがのグーグル先生も翻訳できないんじゃないかしら?

 

謎のアジア納豆 そして帰って来た日本納豆の目次

プロローグ 日本は納豆後進国なのか?
第一章 納豆は外国のソウルフードだった!? チェンマイ/タイ
第二章 納豆とは何か
第三章 山のニューヨークの味噌納豆 チェントゥン/ミャンマー
第四章 火花を散らす納豆ナショナリズム タウンジー/ミャンマー
第五章 幻の竹納豆を追え! ミッチーナ/ミャンマー
第六章 アジア納豆は日本の納豆と同じなのか、ちがうのか
第七章 日本で『アジア納豆』はできるのか 長野県飯田市
第八章 女王陛下の納豆護衛隊 パッタリ/ネパール
第九章 日本納豆の起源を佐ぐる 秋田県南部
第十章 元・首狩り族納豆汁 ナガ山地/ミャンマー
第十一章 味噌民族 vs. 納豆民族 中国湖南省
第十二章 謎の雪納豆 岩手県西和賀町
第十三章 納豆の起源
エピローグ 手前納豆を超えて

 

謎のアジア納豆 そして帰って来た日本納豆の感想

いやー日本にある納豆って、奈良時代か、平安時代に中国から伝わってきたものだとばかり思ってましたよw なので、納豆の本家は中国。中国でも、日本と同じように茹でた大豆を藁に包んで発酵させているものだとおもってました。

 

そんな納豆の起源を探りに行く旅だと思っておりました。

そしたら、ちがった。全く違った。

流石ですわ。流石の高野さんワールド。

 

タイの北部や、そこに隣接するミャンマーの一部では、納豆が作られていた。ただ、作り方は全く違う。しかし、味は完全に納豆。ただ、食べ方が全く違う。生のママ、お醤油かけて、ご飯に乗せて食べるようなことはしない。保存食として、調味料として、食材として、彼の地で納豆を使っているのだ。

 

では、そんなアジア納豆と、日本の納豆は関係があるのか? そもそもどうやって納豆は日本に伝わって来たのか? 納豆大国日本で、調べてもたどり着けない、なぞ。そもそも、日本の納豆専門家は「納豆菌だけを利用している日本の納豆と、そのへんの葉っぱにいる菌でつくる納豆は全く違う」といい切っちゃうし。

 

タイの北部で、ミャンマーの奥地で、ネパールや、中国や、長野や、秋田で、驚きと感動を繰り返しながら納豆の秘密に迫る良質なドキュメンタリー。

 

きっと、この本を参考に「世界の果てまでイッテQ」の企画が生み出されるのだろうな、なんて思ってしまう。それにしても東南アジアや、南アジアの少数民族についてくわしいな、高野さんは。知識はもちろんだけれど、言葉はどうやって覚えるのだろうか。

 

そして、やはり、もう一浪してでも早稲田に入って、早稲田大学探検部に入ればよかったんじゃないか、そうすれば人生が変わっていたんじゃないかと思うのよね。

 

 

タイトル:謎のアジア納豆 そして帰って来た日本納豆
著者:高野秀行
発行元:新潮社