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最後の馬賊 「帝国」の将軍・李守信

著者:楊海英
発行元:講談社

 

まとめ

戦前、日本は中国東北部満州国という植民地国家を作っていた。私の夢の一つに中国東北部を一人旅することがある。そんな夢の準備のためにこの本を手にした。馬賊と言ったら中国東北部を語る上で欠かせないからね。ということで、読み進める。そして、驚く。中国東北部には満州国以外の国があったのだ。それはモンゴル。ウランバートルが首都になっているいまのモンゴル以外に、現在の内モンゴル自治区があったのだ。モンゴル聯盟自治政府が。ほんとに、我々日本人は、先の戦争について、昭和初期の出来事について学ばなすぎるな。そして、そんなモンゴルに、こんな立派な将軍がいただなんて。

この本を読んだ理由

中国東北部についてしりたくて

仕事に活かせるポイント

とくになし

目次

はじめに「信を守る人」
第一章 忘却のかなたから
第二章 「蒙古の乃木将軍」
第三章 草原の暴風
第四章 官馬隊と軍閥
第五章 日本との「初恋」
第六章 我がモンゴルの同胞よ
第七章 二度の訪日
第八章 日本降伏とモンゴル
第九章 再起の山河
第十章 世界を相手に
おわりに 荒野の老虎

感想

中国東北部満州国を設立し、中国進出の足がかりとしていた旧日本軍。その更に北にいるソビエトとは争わず、満州国から中国に対して睨みをきかせていた。そして、満州事変からうーたらかーたら……というのが、歴史の授業で教わる話なのですよ。

満州国の首都ハルビンは西洋風な街作りとなっているとか、国策会社の満鉄と満映があったとか。白系ロシア人が日本軍&関東軍と手を組んで動いていたとか…そんな話も知っている。

でも、それだけじゃなかったという話を、この本を読んで知りました。

そうだった。

三国志を読めば、中国歴代王朝は外敵の侵入を恐れていたのだ。その中にはモンゴルも含まれていたのだ。

モンゴル人が作ったこ王朝として元があるけれど、元が滅びたからってモンゴル人は消えたわけではない。中国北西部から北部にかけて遊牧をしつづけていたのだ。

その流れでできた国がモンゴル人民共和国。それは知ってる。朝青龍や、白鵬の故郷。その南側、中国領土にもモンゴルは存在しているのだ、いまの内モンゴル自治区

この本の主人公は今で言う内モンゴル自治区から満州国を拠点に動いていた人なのだ。徳王という王を支える将軍として、とき日本政府と、ときに関東軍と、ときに中国臨時政府と手を結び戦ってきた人なのだ。

そもそも、中国にそんな場所があることも、そんな人がいることも知らなかった。そして、歴史あるモンゴル人の生活がソビエトと中国に翻弄され、ぶんだんさせられてしまっただなんて、この本を読んではじめて知りました。

勉強不足でした。

国家独立のために動いた、こんな英雄がいたなんて。

モンゴルについて、もっといろいろ知ろう。

そして、この著者の本をいろいろと読もう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これ以外にも面白そうな本はたくさんある。そして、この辺の本を読んで、中国を旅行するとスパイ容疑で捕まっちゃいそうな気がするw

情報は色んな方向から集めないとね。

 

 

タイトル:最後の馬賊 「帝国」の将軍・李守信
著者:楊海英
発行元:講談社