著者:尾原和啓
発行元:NHK出版
まとめ
ネットビジネス進化論と銘打たれた本ですので、「ネットビジネス誕生」のお話からはじまるのが素敵です。尾原さん自身が書いていますが、ネットの世界は進化のスピードがとんでもなく早いんですよね。なので、進化について行くことが何よりも大変。そして、振り落とされずについて行くためには、基本を知っていることが重要。この本にはネットビジネスのフレームを考える上での基本の「き」が記されているのですよ。
この本を読んだ理由
Web業界の現状と未来を学ぶのであれば、尾原さんの本を読むべきだから。
仕事に活かせるポイント
ネットビジネスの進化の系統樹は神資料ですね。自分たちが現在いるポジションや、目指すべき方向性がわかりやすく整理できます。
目次
Part1 権力:つながりの場所をおさえる
Part2 コマース:物や予約をつなげる
Part3 コンテンツ:情報をつなげる
Part4 コミュニケーション:人につなげる
Part5 有限資産をつなげる
Part6 BtoB:仕事をつなげる
感想
日本のネットビジネス黎明期から、ど真ん中に居続けた尾原さん。そんな尾原さんが語るネットビジネス、いや、インターネットの本質は、非常にわかりやすくて素敵。
インターネットの本質というのは、情報や、物を小分けにして、離れていた物をつなげることだと言うことを、まず教えてくれます。
インターネットの上に成り立つネットビジネスです。そのすべてが「情報や、物を小分けにして、離れていた物をつなげる」ことをベースにしているわけですよ。だから、インターネット上の情報を整理し、行き先を教えてくれる検索エンジンは権力の一等地となってるのだな、と。
ただ、「情報や、物を小分けにして、離れていた物をつなげる」といっても、ユーザーが目的を持って情報をさがす「目的型」と、その反対となる「非目的型」というのがあるのだという。で、目的型の検索サイトと言えばGoogleで、非目的型の検索サイトと言えばYahoo! Japan。目的型のECサイトと言えばAmazonで、非目的型のECサイトと言えば楽天市場。
おお・・・なんだかわかりやすいな。
情報や物を小分けにして、離れた物をつなげるインターネットにおいて、「何を探すのか?」という視点でいろいろと分かれてくるってところですね。コンテンツなのか、コマースなのか、コミュニティなのか、と。これがそれぞれ「目的型」と「非目的型」で別れるんだな。
こうやって情報を分解して整理すると、いろんな物が見えてくるなぁ、と。
この分類軸を知ることができたというのが、最大の収穫ですね。
あと、参考図書で紹介されていた、この本をが読みたくなりました。
「新ゲームデザイン TVゲーム制作のための発想法」
情報は広く集めないとダメですね
タイトル:ネットビジネス進化論 何が「成功」をもたらすのか
著者:尾原和啓
発行元:NHK出版