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私たちが、地球に住めなくなる前に 宇宙物理学者から見た人類の未来

著者:マーティン・リース
役者:塩原通緒
発行元:作品社

 

まとめ

宇宙という大きなスケールから語った地球の未来。いや、人類の未来ですね。時間軸が地球の歴史なので、とても悠久でとても長い。そんな地球の歴史の中で人類が誕生したのはごくごく最近の話だ。そんな人類が地球の環境に対して与える影響は計り知れない。人類の一員として、考えなければならないこと、行わなければならないことを色々と考えさせられる1冊ですね。

この本を読んだ理由

グレタさんじゃないですが、私だって人類の未来を憂いている一人なんですよ。

仕事に活かせるポイント

特になし

目次

第1章 人新世の真っ只中で
第2章 地球での人類の未来
第3章 宇宙から見た人類
第4章 科学の限界と未来
第5章 結び

感想

著者はイギリスの宇宙物理学者さん&天文学者さん。それも、イギリストップレベルの学者さんだな。何しろ英国王室天文官であり、元ロンドン王立協会会長であり、元ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ学寮長さんなのだ。

なのでよくある、自然環境保護活動を行っている活動家さんが書いた本とは、趣が異なります。面白いし、引き込まれるのですが、眠くなるところもあるw

ただ、ファクトベースに、楽観、悲観、その中間で人類の未来を語る手法には、ものすごい説得力があります。

人類は社会の重要な課題に対して、賢明な選択ができるようにならなくてはならないのです。賢明な選択が行えるようにするにはどうすればいいのか?

個人的に、それは科学的なリテラシーを身につけること、よく言われるリベラルアーツ的な情報を身につけることが重要であると思うのですな。歴史を振り返り、現状を冷静に観察し、そこから未来がどうなるのか?をしっかり考えることだ。そして、しっかり行動することなのだ。

なんで、この本を読んで、そんなことを思うようになったのか?というと、こんなフレーズが本文中にあったから。第2章のなかで、21世紀の今、パンデミックが起きたらどうなるか?についての記述ですな。

 

対象的に、今日の比較的裕福な国で各人の権利意識が強すぎて、病院が患者を受け入れきれなくなったり、主要労働者が自宅から出られなくなったり、保健事業が大打撃を受けたりすれば、たちまち社会秩序が崩壊に向かうだろう。こうした自体は、まだ感染者がたった1パーセントの時点から起こりうる。発展途上世界のメガシティでは、おそらく最高の死亡率が記録されるだろう。

 

この本の日本語版が発行されたのは2019年11月30日。

まだ、中国武漢で謎のウィルスが発見される前なのですよ。

 

 

 

タイトル:私たちが、地球に住めなくなる前に 宇宙物理学者から見た人類の未来
著者:マーティン・リース
役者:塩原通緒
発行元:作品社