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マンガ「グラゼニ」が大好きな、ウェブ系の何でも屋さんが綴る、仕事とか、読んだ本のこととか、日常とか、世の中に関する忘備録。

DtoC After 2020 日本ブランドの未来

著者:株式会社フラク
発行元:宣伝会議

 

まとめ

やばい。大きく勘違いしていました。「DtoCってECのことだろう」って。消費者に向けてダイレクトにモノを販売するだけだろう、って思っていました。それはDtoCの一面だけだった。直接、消費者とつながること。直接つながった消費者と、コミュニケーションを行い、ビジネスを発展させること。それがDtoCなんだよ。ECで商品を販売するのは、その一部でしかないんだよ。この本を読んで、本当に良かった。

この本を読んだ理由

だって、DtoCとECの違いがわからなかったんだもの

仕事に活かせるポイント

DtoCの考え方、そのものですね。

目次

第1章 DtoCがもたらしたビジネスの新たな可能性
第2章 なぜ、顧客とブランドは本質的につながる必要があるのか
第3章 OMOには、DtoC的ブランディングの「実装」が鍵となる
第4章 変わる消費者行動の中でブランドが生き残るために
第5章 DtoC After 2020

感想

DtoCってメーカーがECやることと何が違うのか?

私の素朴な疑問を解決したいがために、この本を手に取りましたよ。

はい。読み始めて5分くらいではっきりしました。自分の考えが間違っている、と。

 

D to C ------- Directo to Consumerはすなわち、企業・事業の主体が直接顧客へ働きかけることを意味しています。

 

なので、DtoCは製販一体なのだよな。それどころか、マーケティングや、プロモーションまで一体なのですよね。そこまでやらないと、つながった消費者に、ダイレクトに様々な情報を発信できないからね。

こうやって獲得してきた顧客がメインを占める企業に対してD to Cという言葉が当てはまるようになったんだな。ブランドへの支持を、顧客との直接コミュニケーションで獲得したという。だから、ブランド=サービス=人という方程式が成り立っている。日本の企業で言うと、スノーピークバルミューダバーミキュラがそうなんじゃ、なかろうか。

は! スノーピークバルミューダバーミキュラ、我が家、ヘビーユーザーだ!

 

本書では日本のD to C企業として、ファブリックトウキョウをあげていますね。

 

そして、D to C企業になるにはどうすればいいのか?その具合的な方法を本書は教えてくれます。ひと言で兆ざっくりと要約すると「ブランドが大事」ってことですね。そのブランドに対して何をするのか?ブランドはどのような要素や機能を持っていなければならないのか?本書ではしっかり教えてくれます。なんで、そこまでブランドに拘るのか?と言うことなのですが、会社や、サービスのコアとなるブランドをしっかり定義できれば、コアに基づいたブランドコミュニケーションができるからなのですよ。そのブランドコミュニケーションこそが、D to Cには重要になってくるのですね。

 

このような流れから見えてくるのはD to Cの世界になると「どこで買うか?」よりも「誰から買うか?」が重要になってくるということですわ。Amazonや、楽天、ヨドバシで買うのかを悩むのではない、と。バルミューダだから、買うのだ。バーミキュラだから、買うのだ。そういう世界ですね。

 

そして、D to Cの世界は、従来の商慣行とは違う世界だったりするので、アメリカではD toCを得意とする、ジン・レーン(Gin Lane)や、レッドアントラー(Red Antler)というデジタルネイティブブランド専門のブランディングエージェンシーと協力して、ブランドを立ち上げているのだそうな。

 

ふむふむ。

 

では、そんなD to Cの評価軸というか、重要な指標として、「エンゲージメントの高い層」の獲得というのが考えられる。その「エンゲージメントの高い層」という思いっきり定性的な軸の中身は?というと、本書の中にこのような表記が出てくる。

 

エンゲージメントの高い層は、ブランドに対して、継続的に利用してくれる「時間」という軸と、1商品だけでなくブランドラインでそろえたいなどの「量」という軸、さらに自身が発信することで周囲に影響を与える「影響力」という、軸を考えたときにブランドに対する貢献度が大きな層のことを指します。

 

気がついたら我が家には、バルミューダと、バーミキュラの製品が増えているな。

 

DtoC After 2020 日本ブランドの未来

DtoC After 2020 日本ブランドの未来

 

 

タイトル:DtoC After 2020 日本ブランドの未来
著者:株式会社フラク
発行元:宣伝会議